破魔の罅 ページ16
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男「なんだ？なんの音？」
女「びっくりした〜もお何？」
ぽかーんとなってるのは俺らのグループだけで
一瞬ざわついた体育館はでも、すぐに元の騒がしさを取り戻す。
俺はその、ネットの向こう側で床にへたってる、
空気の抜けたバレーボールをまじまじと見つめた。
男「は？何どうなってんの？」
男「ちょっマジか！
大倉お前、ボール破壊してんじゃん！！」
ツレたちがげらげらと笑いながら、ベッコベコになったボールを拾い上げる。
破壊した、という表現がぴったりの有様。
ちょっと突然のこと過ぎて思考が停止してもうてて、あかん、全っ然理解できひん！
男「見ろよこれ、ぺしゃんこやで？
人間技じゃねーよ、もう！」
・・・人間技じゃない。
ハッとして自分の手のひらに目を落とす。
そのとき背後に、気配を感じた。
「・・・おおくらさん」
大「あ、Aさ・・・」
振り向いてすぐ、こちらを見上げるAさんが
おどろいたように目を見開いた。
え、何・・・？
ただでさえ白い顔から、さっと血の気が引いたのがわかる。
大「いきなりどうし、」
「今すぐ目を閉じるのです」
大「へっ？な、なに？」
「なんでもいいのです、はやく！」
あまりの剣幕に、言われるがまま両目をつむる。
・・・と思ったら、Aさんがその手を
ためらいもなく俺の体操服の中に突っ込んできて
いきなりガバッと服を捲り上げられた！
大「ちょ！？え、えええエルちゃ」
「・・・・・」
チェーンに通して首からさげた、翡翠丸。
暗器状態のその表面に、いくつか埋めこまれているちいさな丸い石――――破魔の宝玉――――そのうちのひとつに、ヒビが入ってしまっていた。
ヒビ？なんで急に？
Aさんはそれをじっと見て、固まっとる。
・・・待てよ、なんか不穏な視線を感じるぞ・・・
おそるおそる辺りを見回したら、カレン含め周囲の生徒たちが、言葉を失ったようすでこちらをガン見しとる！！！
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べに(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、コメントありがとうございます！わああとってもうれしいです、励みになります！(；；)お話はまだまだ続くので、頑張って更新していきますね！ (2020年7月2日 1時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とっても面白いです！シリアスなのにコメディタッチで、とっても読みやすいしとにかく物語に引き込まれました！一気に読み進めて続きが楽しみです！更新頑張ってください♪ (2020年6月30日 21時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» わーーんめちゃくちゃうれしいですうう(；；)ありがとうございますなのです！(エルちゃん風) (2020年6月22日 21時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - べにさんお疲れ様です！私個人の意見ですが、もうこれは無料で読めるアプリの域を超えているような素晴らしさなのです(エルちゃん風) (2020年6月21日 8時) (レス) id: 5d604581ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年5月22日 21時
