cold war ページ2
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「随分とお気楽な立場だな、星野くん」
朔夜は振り向かず、その人物が間を開けて並び立つのを待つ。
深いネイビーのスーツ。
屈強な体格によく似合う、きっちりとワックスで固められた髪。
そして胸ポケットには、朔夜たち自由平和党と敵対関係にあるもうひとつの政党、平和改革党の党旗のピンバッジが付いている。
――――平革党党首・
側近の、
朔「おーおーマサトくん。久しぶりだねえ」
日「君にファーストネームで呼ぶのを許可した覚えはないが？星野くん。相変わらず生意気なようですね」
朔「そんなこと言わないでくださいよ〜。仲良くしやしょーよパイセン」
日「・・・君は本当によくわからん男だ」
日下部は深いため息をつき、嫌悪感を剥き出しに顎先をさすった。
朔「相変わらずピリピリしてんねえ、おたくらは。何かありました？」
日「大アリだ。君が黒陽とかいう化け物部隊を率いているせいで、こちらとしては大損失を被っていましてね」
朔「それは大変じゃないっすか！大丈夫そうです？」
日「・・・結鬼軍は国の所有物とはいえ、実際は独立した機関だ。それなのに何故、君はその歳でそこまで軍に介入する力を持っている？・・・やはり星野一族というお気楽な立場だからか？それとも・・・
朔夜はまだにやにやと楽しげに笑っている。
一方で硬い表情の日下部は、武道で鍛え上げられた拳をぐっと握りしめる――――この男、いつか数発喰らわせてやる、と心に誓いながら。
朔「生憎だけど、俺はおたくらの想像する10倍は努力家なんだよなあ。それにおそらく10倍は頭が冴えてる」
日「・・・殴ってやろうか？このクズが」
朔「やめろよ〜。平和に改革しようぜ？世界は愛と希望に満ちているんだからさ」
日「・・・チッ」
もう話してられん、とでも言うように、日下部は踵を返し遠ざかっていった。
朔夜はその背中にひらりと片手を上げ、またね〜、と間延びした挨拶で見送る。
眼下では那月が、頬杖をついて足を組み、野党が噛みついてくるのを退屈そうに待っていた。
平革党側は血眼になって那月の用意させた資料に目を通している。
朔夜はそれを見て、ははっと高い笑い声をあげる。
朔「ホント、必死だねえ」
第3章 - 神剣 -
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べに(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、コメントありがとうございます！わああとってもうれしいです、励みになります！(；；)お話はまだまだ続くので、頑張って更新していきますね！ (2020年7月2日 1時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とっても面白いです！シリアスなのにコメディタッチで、とっても読みやすいしとにかく物語に引き込まれました！一気に読み進めて続きが楽しみです！更新頑張ってください♪ (2020年6月30日 21時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» わーーんめちゃくちゃうれしいですうう(；；)ありがとうございますなのです！(エルちゃん風) (2020年6月22日 21時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - べにさんお疲れ様です！私個人の意見ですが、もうこれは無料で読めるアプリの域を超えているような素晴らしさなのです(エルちゃん風) (2020年6月21日 8時) (レス) id: 5d604581ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年5月22日 21時
