大蛇は蠢きそして笑う ページ19
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どう考えたってミスマッチが過ぎる。
真昼間の、しかも学校の隅に現れた大蛇のバケモノ。
校舎の裏側で日陰になっているとはいえ、そこかしこに飛び散った太陽の光、それをものともせずに佇む魔物は間違いなく上級で。
大「・・・あ、あのAさん？」
「はい」
大「えっと、物の怪の力の頂点は夜やろ？今は昼間やけど、アレって今の時点でどのくらいの力が・・・」
「あれだけの大きさの境門を自力で開けてやって来るくらいなのです。正直なところ、見当もつかないのです」
さっきの地震は、その時の反動ってことか。
魔界とか天界とか
別世界のことについては俺はまだ知識が浅いけど、言ったら次元から次元を渡ってくるわけやから・・・
当然なかなか出来ることやないし、ホンマ物理学者が泣くで。
「・・・仕方ないのです。日本の神話にも登場する、ある種神なのです・・・強いのは当然なのです。
本当にまさかでしかないのです。
わたしも、ここまでの物の怪と戦うのはハジメテなのです」
いやマジか
Aさんが不敵に笑いながら、ぎりぎりと音が聞こえそうなほど強く武器を握りしめる。
大「お、応援、呼ぶ？」
「ええできることならそうしたいのです。というか、今すぐにでも大倉さんを屋敷に帰したいのです。
でも、」
そのとき、大蛇の８つある頭のうち１つが・・・
耳を塞ぎたくなるような咆哮を上げてものすごいスピードで襲いかかってきた。
Aさんが俺の前に立ちふさがって
その毒牙を剣で受け止める。
ガキン！という、いやな金属音。
ぼたぼたと滴り、土の上でジュウジュウと音を立てる墨のように黒い、蛇の毒。
「・・・この子がそうさせてくれるはずがないのです」
同時に、ほかの７つの頭が、一斉に飛びかかってきた。
大「っ！」
とっさに身体が動いて、翡翠丸でそのひとつの頭を薙ぎ払う。
すぐにまた別の頭が向かってきて、
俺はそれを飛び退いて避け、鱗に覆われた長い胴体に刀を振り下ろした。
ついたのは、ただ、かすり傷程度。
大「コイツめちゃめちゃ硬・・・！」
「大倉さん下がって！」
Aさんの声に反応して後退する。
すると、ドッ！という衝撃音とともに地面を押し上げて更に別の頭が現れる。
あっぶな。
大「下からも来るんか・・・これじゃホンマに逃げ道ないやん」
首筋に伝う、冷たい汗。
刀を握る手が、震えた。
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べに(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、コメントありがとうございます！わああとってもうれしいです、励みになります！(；；)お話はまだまだ続くので、頑張って更新していきますね！ (2020年7月2日 1時) (
レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - とっても面白いです！シリアスなのにコメディタッチで、とっても読みやすいしとにかく物語に引き込まれました！一気に読み進めて続きが楽しみです！更新頑張ってください♪ (2020年6月30日 21時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - ココナッツさん» わーーんめちゃくちゃうれしいですうう(；；)ありがとうございますなのです！(エルちゃん風) (2020年6月22日 21時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - べにさんお疲れ様です！私個人の意見ですが、もうこれは無料で読めるアプリの域を超えているような素晴らしさなのです(エルちゃん風) (2020年6月21日 8時) (レス) id: 5d604581ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：べに
| 作成日時：2020年5月22日 21時
