不穏な気配 ページ5
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幼少から暮らしてきた、勝手知ったる街の中。
ふらふらと並び歩いて、いつの間にか
流されるように到着したのは港の倉庫街やった。
ひと気がなく閑散としていて
口うるさい大人がいないから
子どもの頃は秘密基地にして遊んでたな
香「うわぁ〜、なつかしい」
見つけたボロボロの青いベンチに
なんとなく並んで腰を下ろす。
ふたりが座ったら
それはギイと危なっかしい音で軋む。
海の風、テトラポットを叩くおだやかな波が
夕方の光を乱反射させている。
香「ね、じゃんけんしよ?」
大「は?なんでやし」
香「いいから!はい、さーいしょーはグー!」
わけわからんままジャンケンさせられて
結局は言い出しっぺのカレンが負けた。
なんやねん。
なんでそんな落ち込むんよ?
カレンは心底残念そうに俯いとったけど
しばらくして、ぱっと笑顔を浮かべた。
香「じゃ、あたしがパフェ買ってくるね」
立ち上がるとスカートのプリーツを整え
おちゃめにウインクしたりなんかして
(くっそかわいい)
マジで俺を煽りにきてるんか?うん??
大「なに?奢ってくれるん?」
香「まあ負けちゃったしね」
大「え〜まじ?カレンちゃん大好き♡」
香「じゃあおとなしく待っててよ?」
意識のいの字もされてないことに気づいてまた落ち込むけど、
もうええわ、俺、そろそろ悟り開くもん・・・
カレンがコンビニに向かい、ひとり取り残された倉庫街。
春とはいえ、強めの潮風は普通に肌寒い。
なんやセンチメンタルな気分になりつつ
ベンチにぼけっと座り込んでいたら、ふいに。
大「?」
既視感。
昼間感じたものに似た・・・不穏な気配。
そのとき視界の隅で、何かが動いた。
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べに(プロフ) - 稲妻さん» わ〜!ありがとうございます!!気まぐれ更新ですが楽しんでいただけるよう頑張りますね〜!! (2020年2月16日 23時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
稲妻(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年2月16日 15時) (レス) id: b45af291eb (このIDを非表示/違反報告)
べに(プロフ) - megumonkeyさん» はじめまして!コメントありがとうございます〜!!わたしの趣味全開ですが、そう言って頂けるととってもうれしいです…!気まぐれな更新にはなると思いますが、楽しんで頂けるようがんばります!(^^) (2020年2月13日 0時) (レス) id: e3692f9d07 (このIDを非表示/違反報告)
megumonkey(プロフ) - はじめまして。すごくスケールの大きい話でドキドキ楽しませて頂いてます。大倉くんがこれからどうなっていくのか、とても楽しみです。次の更新楽しみにしています (2020年2月12日 18時) (レス) id: fa40db60d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:べに | 作成日時:2020年2月11日 23時