ep.5 ページ5
チャンギュン「いた」
あそこ、とチャンギュンが指差した先
オシャレなお店が並ぶショッピングモール
確かに二人はそこにいた
チャンギュン「女の服選んであげてる
やらしーねー」
女性物の服を手にとって時折クスクスと笑いながら、仲良さそうに話している
あー、そっか。
わたしは一番じゃなかったんだ
付き合っていた二年間?時間の長さなんて何も意味がないんだ
さっきまで無かった感情がじわりと湧きあがってくる
"悲しい。ひどい。嫉妬。"
「…帰ろう」
チャンギュン「は?ここまで来て?目の前にいるのに?」
「ううん。いいの、何も見てないから、帰ろう」
チャンギュン「まてまてまて」
歩きだすわたしの腕を慌てて掴むチャンギュン君
チャンギュン「えっ、どういうこと?何のためにここに来たの?」
「…いいから、大丈夫。離して」
チャンギュン「別れてこい」
「…離して」
チャンギュン「泣くのはAさんだ」
分かってる
分かってるからこそ、恥ずかしくて、腹立たしい
「あなたには関係ないでしょ」
たまらず大きな声を出してしまった
あー。わたしも悪いよ
関係ないのに心配してくれてる彼に八つ当たり。
チャンギュン「…まだ好きなんだろ」
「離してってば、帰るから」
チャンギュン「送る」
「大丈夫です。」
彼の手を振り払う
はやく
はやく、この場所から遠ざかりたい
目を逸らさないときっとわたしは崩れてしまう
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作者名:向日葵 | 作成日時:2017年11月23日 16時