想い ページ41
kn side
目覚めると、あの重だるかった身体はすっかり元気になって、
なんなら前より動けるようだった。
食堂で朝食を済ませ、執務室行く。
俺が寝込んでいた間、大先生が代わりに急ぎの書類だけやっておいてくれていたらしい。
そしてそんな大先生は今日の夜には帰るからと、
朝から城下に出かけている。
今日は午後から訓練に参加してこよう。
こんなにしっかり眠ったのは久々だったからか、
本当に今日は体調が良い。
これもきっとAのおかげやな、
なんて考えてみる。
昨日を思い返せば返すほど、自然と口元が綻ぶのに気がつく。
kn「あかんあかん…、」
息を吐いてペンにインクをつけるも、
すぐ昨日が頭に浮かんでしまう。
……あのまま抱きしめとったら、どんな顔したんやろ。
倒れてきたAを受け止めた時、
まだ頭がしゃっきりしてたわけやなかったから理解できてへんかったけど
こうして思い返してみるとあんだけ近くなったのは初めてだった気がする。
時間も、距離も、全部近くて。
ぼーっと思いふけっていると、扉を叩く音がした。
os「おつかれー、どう？進捗は。」
そう言って執務室に入ってきたのはオスマンだった。
kn「おー。大先生が大分手伝ってくれとるみたいでわりと余裕はある。」
os「へー。良かったね。」
オスマンはソファーに座ってくつろぎ始めた。
kn「…なんや。」
os「昨日の夕食んときにさ、大先生とロボロとシッマ達のこと話してたんよ。
ちょうど俺と大先生が食堂に入る前にAさんと会ってさ。
夕食も一緒に食べたいって言ったんやってー？？」
にやりとしながらそう尋ねてくる。
kn「…まぁ、せやけど…」
os「そんで、ちょっと盛り上がってたらさ。
ロボロが、『でもあの人ら、お互いに愛はいらんっちゅう話やなかったっけ』つってさ。
そういやそうやったなって。
めっちゃいじわるな話、結局シッマは、
Aさんのことどう思ってて、どうしたいんかなと思ってさ。」
ペンを動かす手が止まる。
私は陛下からの愛は望みません。
当時の俺にとってそれはすごく好都合で、
だから結婚したと言っても、きっと過言ではなくて。
今の俺は……、
・
os「…そっか。」
俺の想いを聞くと、
オスマンは笑って俺の執務室から出ていった。
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イデア(プロフ) - めさん» な、なんだってーー！！？(((すいません初コメにテンションが上がってしまいました、ありがとうございます…！！励みになります！ (2022年8月21日 0時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
め - この作品ほんと大好きです (2022年8月21日 0時) (レス) @page47 id: b02816ae41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2022年6月19日 0時
