訪問 ページ24
me side
机に向かって、ペンを走らせる。
このところずっとこうだ。
実りの秋、と言うだけあって最近は物品の流れが激しい。
ﾄﾝﾄﾝﾄﾝ、
扉を叩く音がした。
ペンを止め、扉を開けに行く。
『はい、』
kn「あ、どうも。」
そこに立っていたのは、コネシマ陛下だった。
陛下がこちらに来ることは珍しい、というより初めてだ。
『陛下？どうかされましたか』
kn「あー、いや、結局あの昼食以来、顔見とらんなと思って。
暇やし来てみてん。」
そういえば、と、あの日の会話を思い出す。
関わる機会を増やしていこう、というのは本気だったらしい。
『それは失礼しました。』
kn「いやいや！元気そうで何よりやわ、ﾌﾝ」
頭を下げる私を制するように、陛下はそう言った。
kn「あ、ほんで聞きたいことがあってやな」
『なんですか？』
kn「外に出んの、嫌いなん？」
『はい？』
なんの脈絡もない質問に思わず聞き返した。
kn「いや、この1ヶ月ずっと見かけへんかったし…
基本部屋から出んっちゅうからそうなんかなぁ思て。」
確かにこの1ヶ月、いや、そもそも嫁いで来てからあまり自分の部屋から出たことはない。
それこそ思い返してみれば書類の提出やら、
何か用事がない限り廊下を歩くなんてことも少なかった。
『用事が無いだけで、別に部屋から出たくないわけではありません。
それに陛下の部屋とは真反対ですから、見かけないのも仕方ないかと。』
kn「…なるほど納得カタツムリ…」
『カタツムリ…？』
kn「いや。理由が聞けてスッキリしたわ。ありがとう。」
『いえ。』
kn「じゃあ、明日から毎日…まぁ、できるだけでええから一緒に昼飯食おうや。」
その申し出は、関わりを増やすための合理的な話。
確かに夫婦になったからには、
それなりに関わっていなければ陛下としても何かとやりにくいかもしれない。
『陛下が望まれるなら、よろこんで。』
そう返事をすると、陛下は笑って
ありがとう。
と言って帰って行った。
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イデア(プロフ) - めさん» な、なんだってーー！！？(((すいません初コメにテンションが上がってしまいました、ありがとうございます…！！励みになります！ (2022年8月21日 0時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
め - この作品ほんと大好きです (2022年8月21日 0時) (レス) @page47 id: b02816ae41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2022年6月19日 0時
