37粒。 ページ37
走った。
1度も振り向かず。
すでに明るくなりかけていた空に追いつくように、手を繋いで走った。
木々の間を抜けて開けた地に2人並ぶ。
「ねぇ、持ってきた?紙」
『あれからずっとその日着る服のポケットに入れてる』
心の準備などいらなかった。
昇ってくる光にただ目を細めて、その洗礼を受けた。
「綺麗…」
『おう、綺麗やな』
そして暖かい。
1人で全世界を照らしているんだ。
凄いんだ、太陽って。
何だか力が抜けていく。
流星も同じようで、繋がった手ごとズルリと座り込んだ。
離れた距離を埋めるよう流星が擦り寄ってくる。
『ありがとう、』
「何が…?」
『一緒に見てくれ、て』
皮膚が、熱い。
悲鳴を上げていく。
脳がぼーっと霞みがかる。
「あたしこそ、連れてってくれてありがとう…」
『ほんまは…』
『ほんまは、一緒に生きたかったな』
残酷で、綺麗。
あたしの身体に流星の全体重がかかり、耐えきれなくなったあたしは共に倒れこむ。
もう動きが鈍くなったその腕が、ゆっくり背中に回ってきた。
『お疲れ、よう…頑張った』
「流星も…ね、」
『A…』
耳に届いた最後の言葉は、
" おやすみ "
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浅野(プロフ) - カジャさん» 画像戻したのですね…!カジャさんの思い通りにやってくださいね(⌒0⌒)/~~ (2019年6月24日 22時) (レス) id: 5193938615 (このIDを非表示/違反報告)
浅野(プロフ) - カジャさん» そうなのですか、!ならいいと思います!私の意見だけを使っていても他の読者さんは楽しめないと思いますので、どうぞ使ってください(^_^)/ (2019年6月10日 23時) (レス) id: 5193938615 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - 浅野さん» 本人ですね…ダメ元で画像申請しましたが許可が降りたので使用していました。ですが他の方が疑問に思う以上消させていただきます。すみません。 (2019年6月10日 23時) (レス) id: 94c6d0cc26 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - お酢んさん» ありがとうございます。ファンタジーなので共感は出来ないかもしれませんが…楽しみにしていただけたら嬉しいです´`* (2019年6月10日 23時) (レス) id: 94c6d0cc26 (このIDを非表示/違反報告)
浅野(プロフ) - 本人様の画像を使うのは良いのですか?それとも画像は御本人ではないのですか? (2019年6月10日 22時) (レス) id: 5193938615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カジャ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時:2019年6月1日 0時