Challenger‼︎【SEVENTEEN】

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〜SEUNGKWANの場合〜




『私に合わせなくてもいいんだよ？』

と悲しそうな顔をするAヌナ。

今日は12月31日。
大晦日であり、明日は正月だ。


デビューが決まるまでは会わない、と家族と約束をして
いるヌナ。

去年は宿舎に1人残してしまったから、今年はみんな
で年を越したいと言い出してみると、"いいね！"
と満場一致で決まった。

しかしヌナは、弟達が家族と過ごせる時間を奪ってしま
った、と申し訳なく思っているようだ。

特に、僕や国外組のメンバーに対して。


「今年はヌナ達と過ごしたい気分だったんだよ。
それに...母さんのご飯はつい食べ過ぎて太っちゃう
んだもん...」


練習室の鏡に写る自分の体と睨めっこ、なんてのはもう
うんざりだ。
母さんのご飯は食べたいけど、正直更に太って帰って
くる自信しかない。

来年の正月の楽しみにとっておくんだ、頑張れ僕。


『そんな痩せたいの？私は気にならないけど...』

「どこが！見てよこのむっちむちの手足！！」


自分で言ってて虚しくなるよ、まったく。
しょげている僕に、ヌナはこんな提案をした。



『じゃあ、今から私と2人でバレーやる？
楽しく痩せれるし、体も鈍らないしいいんじゃない？』


ヌナとバレー...！！！


「やる！！絶対やる！！」

『元気だね笑
じゃあボール取ってくるから、準備して待ってて』

「うん！」


すぐに戻ってきたヌナと向かった先は、近くの公園。
怪我しないように、ストレッチを入念にして...



『いくよスングァナー』


声と同時に打ったそれは、凄く綺麗な軌道を描いて僕の
いる所にやって来る。

僕もそれをヌナの元に返せば、長いリレーが始まる。


何度も何度も、お互いに返して繋げて。

途中僕が変な所に飛ばしちゃっても、Aヌナは必ず
拾って、また僕のいる位置ドンピシャに返す。

どれだけボールが遠くにいっても、その分僕との距離が
離れても。


それだけで、Aヌナがどれだけ上手な人なのか手に
取るように分かった。



こんな素敵な事があるなら、やっぱり残って正解だった。







〔もう外は真っ暗なのに何やってんだ！！
今すぐ宿舎に戻ってこい！！〕


結局、スンチョリヒョンからお叱りの電話が来るまで
1日中外にいた。


怒られちゃったけど、僕しか知らないであろうかっこ
いいヌナを見られて大満足！






元々大好きなヌナの事が、更に大好きになった日だった。

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