cafe碧空日記 <短編：chocolate記念日 >

4　cafeの模様替え2 ページ4

N「ほら、バレンタイン仕様の2月のcafeの飾りつけ、どうしようかなと思って。」


さとしは、しばらくぼんやり天井を見ている。

これは・・・考えてる証拠。


O「バレンタインとか・・・興味ねぇからイメージ沸かねぇや。(苦笑)」


やっぱりそっか。


N「でもまぁ、なんていうの、ほら、まーの言う・・・」

O「愛の記念日だっけ？・・・あははっ。」


そっ。だから考えないとな。


O「愛だから〜っと、じゃあ・・・甘すぎないピンク・・・うん。ピンクグレーの薔薇とかは？」

N「そっか、ピンクグレーか。」

O「窓には、白いハートでも切り抜いたの貼ろうよ。あとは・・・シンプルがいいと思うな。」


ふむふむ。
さとしがさらさらとスケッチしてくれたものを見ながら、
俺は必要な材料をメモしていく。

たぶん、スイーツとかプレゼントが甘い飾りつけになるから、
室内はさりげない程度に抑えること。

あとは・・・
コースターとか
紙ナプキンとかも、ピンクグレーで探せるといいけど。

そんなことを考えながら、
打ち合わせは終了。
珈琲のカップを紙袋に戻し、片付ける。


O「じゃ、またcafe戻るんでしょ？」


そう言って、また製作に取り掛かろうとする
後姿に、覆いかぶさって、
顔を覗き込む。


N「ねぇ、さとしはどうするんですか？」

O「どうって、なんのこと？」

N「バレンタイン！！あなたが興味なくても、しょうさんのことだから、待ってるでしょっ！！」


ちょっと口をとんがらせ、


O「だって・・・興味ねぇもんなぁ。」

N「そうだとは思うんですけどぉ・・・ほら、まぁ一緒に考えてあげますって！！」


思い切り、『親切で優しいにのちゃん口調』で言ってみる。


O「えーーーー？あっ。」


振り返り、至近距離で俺の顔を見て、ニヤッと笑う。


O「にのが、あげたいんじゃないの？」

N「な、何言ってるんですか！！私は、あなたのために言ってるんですよ？」

O「ふーんっ(黒笑)デザインしてほしいんだ？」


そう笑ったかと思ったら、
突然タックルするように、
俺の首に手をかけ、顔をますます近づかせて、笑う。


O「考えちゃうよ〜。細かくなっちゃうかもしれないよ〜。」

N「はっ、まぁ大丈夫ですけどっ。」


2人で笑いあって、ハイタッチをする。

交渉成立〜！！！
これでなんとかなる〜。


その後も2人でじゃれてるうちに、


N「あ、ランチの時間だから戻りますか？」

O「お、そんな時間か？」

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