cafe碧空日記 <短編：chocolate記念日 >

24　穏やかなcafe　←2/12　New ページ24

いよいよ、明後日は14日。

幸せな準備の前は、
ワクワクする。

俺はどっちかというと、冷めた子供だったから、
ここに来て、
この仲間と過ごすようになって、

一緒に熱くなるのって、
くすぐったいなって・・・心地よく思うようになった。



一年前は、まさきがcafeづくりに奔走するのを見て、
ぼんやり、
一緒にいきたいなぁって、思ってただけなのに。

ちょっと感慨深い気持ちで、店内を眺める。


明日の午後は、小学校に行って準備。
今日は浮足立った気持ちを抑えて、
cafeを営業。
まさきと、じゅんくんは、いつも通り手際よく、料理をしたり、珈琲を入れたり。

そして、今日はお菓子の家用のお菓子とか、
段ボールで届いて。
そのたびに、まさきとかじゅんくんは、子供の様に歓声をあげている。


S「おー、これ、美味そうじゃねぇ？」


ちゃっかり、味見をしたがるしょうさん。


N「はいはい、その度に味見してたら、お菓子の家が穴だらけですよ。それに、食べすぎると、顔がパンパンになりますからね？」

O「えー、その丸い顔もいいんだけどなぁ。」

N「・・・。」


まずは、段ボールをガードして。

さとしは、半日は事務所にいて、
段ボールから出した、お菓子の家の部品となるお菓子を
ラッピングや形状をもとに、
どこに何を使うか
図面に、書き加えている。


O「あ、確かにしょうくんが、味見する余裕の数はないや。」

N「ね、言ったでしょ？私は必要な経費は惜しみませんが、無駄な経費も使わないんですよ！！」

A「さすが、cafeの経理担当！！」

N「あたりまえですよっ、あなたたちに任せてたら、いくら利益を出しても、大損ですからねっ」

M「あはは、そしたら、こういう大人の本気が出来なくなるからな。」

S「でも、この新作一つくらい食べちゃダメ？」

N「明後日には食べられるでしょ！」

S「はーい・・・。」


そんな、むうっとした顔して見せてもダメですからね！


ワイワイと過ごしていたら。


カラン・カラン〜・・・♪


最近ドアには、
真鍮で出来たベルが付いた。

これは最近のさとしの作品。


ベルの上に
羽を広げた鳥がついているんだ。


これは


O【cafeで一息、羽を休めたお客様が、また碧空に飛び立つのを見送れるように】


って、デザインされたもの。

ドアを開けると
優しい音が、響く。


A「いらっしゃいませ、ようこそcafe碧空へ。」

M「おう、いらっしゃい。Aさん！！」


今日も、常連さんが来るのが嬉しい。

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