でもやっぱり君がいい (ページ31)

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30.新しいページ31

Aside

今日彼氏と別れた

｢ごめん、新しい彼女できたから｣

横には腕を組んでいる可愛い彼女

やっぱりあの優しさは上辺だけだったんだ

騙された私が馬鹿だった

｢てか、お前の事好きじゃなかったしルックス良かったから一緒にいたけど｣

｢それ褒め言葉として受け取っとくわ｣

私は背を向けその場を後にした

結局私はものでしか無かったんだな

｢誰を信用したら良いんだろ｣

気がつけばいつもの公園のブランコ

｢久しぶりー｣

｢わっ！なんだマホトか｣

全然気づかなかった

｢なんかあった？いつもとなんか違うけど｣

｢別に、何にもないけど｣

｢ふーん｣

また強がってしまった

素直になれ自分

｢俺はね、凄くショックな事があった｣

｢へー｣

｢好きな人に彼氏がいた｣

｢長い片想いが一瞬で終わった、気持ちも伝えられないまま｣

｢マホトにも好きな人いたんだ｣

正直ショックだった

当たり前のことだとは知りながら

｢まあね、Aにも彼氏という名の好きな人がいるじゃん｣

｢もういないよ｣

｢え？｣

｢別れた｣

言葉に出してしまうと涙が自然と流れてきた

怒りとかやりきれない思いとか自虐とか

色々の意味がこもった涙

マホトには見せたくなかったんだけどな

｢どこがダメだったんだろ、どこが気に食わなかったんだろ、もう分からないよ｣

｢マホトの好きなものも全て消えちゃえばいいのに｣

一回言葉にすれば次々と出てくる言葉

いつの間にかマホトにまで八つ当たり

涙が止まらない

涙は枯れないとはまさにこういう事だろう

｢そんな事言ったらAも消えちゃうよ？｣

｢え？｣

私はその言葉がすぐには理解できなかった

｢あーもー！！この鈍感が！｣

｢Aが高校卒業したらまた同じこと言うからそれまでに理解しとけよ！｣

そう言ってマホトは帰っていった

｢マホトの……好きなものが…消える…｣

私が

消える

｢あっ！！｣

私は全速力でマホトを追った

そんなの卒業まで待てないよ