居 眠 り エ ス ケ ー プ 。【ツルネ】

12.睡眠妨害 ページ12

「ねむ…」



授業中、居眠りをして隣の人にどやされるという地獄な一日がやっと過ぎた




何時間寝たらもう寝なくていいやって思える様になるのかな



そんな事を考えながら向かうのは放課後の弓道場


今日は確か、説明会だった気がする





「人、おおっ…」




弓道場の周りには沢山の人がいた





「メッハー！」



めっはーと言う謎のワードも聞こえてくる



めっはーってなんだ？





「的の位置、OKだよ！」




弓道場に入ると袴を着た三人の女子がいた





「あれ？Aちゃんじゃん！」





「あ、ゆうなちゃん」




Aちゃんも弓道部なの？！
と目を輝かせながら言ったゆうなちゃん





「うん、入ろっかなって」





「やったー！」




「その子は誰ですの？」




そう言ったのは長い髪が良く似合う綺麗な女の子





「この子は折川Aちゃん！
入学式の日に二人で教室迷って一緒に探してたんだよね」





「あれ、どこかで」



そしてまたまた現れたのは長身のボーイッシュな女の子





「もしかして、去年の個人戦に出てた？」





「あ、うん」



去年の個人戦

その言葉が胸をつかえた




「おー！経験者なんだ！
改めてよろしくね！」





四人で軽く自己紹介を済ませると


着替えてきたら？

と言われたので私は更衣室に移った




弓道女子は、やっぱり可愛い子多いなあ
と、しみじみ感じつつ







着替え終わると既に沢山の人がいた





「あれ、A来てたんだ」



静弥が私を見てそう言った




「うん、保留解除したから」





「良かった」



来てくれると思ってた
と静弥は微笑んだ





「あと一人、来てくれればいいんだけど」





そうだよね、

湊の姿はまだない




「メッハー！」





「「メッハー！」」




そこで聞こえてきたのはまたあの謎ワード






「あれが、メッハー教の教祖…」





「勝手に教祖にしないでよね」




そう言って来たのは本人さん





「さあ、君も一緒に？」





「…めっはー？」




「神聖な弓道場で何してんだよ」





「え？」




後ろを振り向くといた




「うげ」





「んだよ、うげって」



私の苦手な人リストNo.1


隣の小野木君





「寝てたりしたら承知しねえからな」





「…分かってるよ」





「あれ、かっちゃんがここまで話せる女の子って珍しいじゃん！」






「ただの隣の席の奴だよ！」

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