招待状 ページ3
「お断りするわ。私、貴族からの手紙は受け取らないことにしているの」
「......そうですか、残念ですね。それではここは私の庭としましょう」
「......何言ってるの？」
「そういうお約束をしているんですよ、マスカと。上手くいかなかった場合ここは私の庭になると」
......なんて卑怯な人なの
そんなことを言われたら、私はこの手紙を受け取らざるを得ない
マスカの家が庭になる。つまりそれはここの領地の占領を意味しているのだ
......現実的にするかどうかなんて分からないが、メウラには不可能ではない。デメリットの多すぎる賭けには乗ることはできない、ましてや他人を巻き込むのだ
大人しくその手紙に手を伸ばしてポケットに入れると、満足そうにメウラはくすりと微笑んだ
「それでは、失礼しますね」
メウラが去った後、私はソファの上で項垂れていた
絶対にロクでもないことだろう。嫌な予感しかしない
私が暫く手紙を見ようか迷っていると、勢いよく扉が開いた
そこに立っていたのは息を切らしたアイトだった。そして遅れてアイト以上に疲れた様子のマスカが入ってきた
どうやらアイトが状況を理解したようで、急いでこちらに来たらしい
「ユリさん、大丈夫でしたか？あの湖光来様が来ていたと聞きました」
「ええ、大丈夫よ。マスカ、脅されでもしたの？」
「......その、すまない。家のこともあるが、アイトの話を出されて......」
「......マスカ様、私のことは心配しなくて良いんですよ。ただ、こうして守ってくれたことは、感謝致します」
アイトの優しそうな表情を見ると、マスカはますます申し訳なさそうに俯いた
メウラの言うことを聞けばマスカもアイトのことも守ることができる。それならば私に選択肢はない
覚悟をきめて封筒を破ると、内容は招待状だった
胡光来メウラが誕生日らしく、そのパーティをするらしい
......誕生日パーティに私を招待したの？
「まあいいわ、このくらいなら受けましょ」
「私も行きましょう」
「......いいの？」
「はい、私も頂きましたから」
そう言って胸元から出したのは同様の招待状だった
......一体、湖光来メウラは何を企んでいるの？
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砂糖丸(プロフ) - 只野さん» 凄く嬉しいです！展開に悩んだまま未更新になっていましたが、書く気力を貰えました。ちょっと急いで書いてきます！w (2020年3月12日 9時) (
レス) id: c1639a6bbb (このIDを非表示/違反報告)
只野 - いつも面白い物語をありがとうございます。私は砂糖丸さんがかくお話が好きです！更新頑張ってください！ (2020年3月11日 21時) (レス) id: 6cd76ca198 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖丸(プロフ) - イアルさん» ありがとうございます！コメント嬉しいです、凄い時間を掛けてしまって申し訳ない限りでした......そう言って頂けると嬉しすぎます、ありがとうございます！┏〇 (2019年11月9日 8時) (レス) id: c1639a6bbb (このIDを非表示/違反報告)
イアル(プロフ) - ん待ってました……！更新お疲れ様です、いつも素晴らしい物語をありがとうございます。 (2019年11月8日 18時) (レス) id: dff6dfdeb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂糖丸 | 作成日時：2019年11月8日 17時
