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そんなことを考えながら横で話すモロと萩ちゃんと笑いあってると、視界に入り込んだ麦わら帽子に長い髪。
慧「リリちゃんじゃん」
翔「あぁ今年は参加だって」
美「そうなんだ」
健人と風磨の間で嬉しそうに顔を緩めた彼女はなんだか幸せそうで心の中で「良かったじゃん」と口にしてたら、「じゃあ昼飯食いに行くよ〜!」とやすが声をあげた。
玄「A、これ食べて」
「いいよ」
慎「Aそっち狭くない?こっち来たら」
紫「俺の隣空いてるよ」
「うん、大丈夫」
宮「海楽しみ〜!ねぇ、顕嵐何からする!?」
顕「ん〜、まず海に飛び込む」
サ「はしゃぎすぎないようにね?(笑)」
「わたし海は入らなくていいかな」
玄「俺も」
「海怖いし」
紫「お前カナヅチだもんな?俺が一緒に入ってあげよっか?(笑)」
何が楽しく俺はその会話を聞かなきゃいけないんだ、と思いながらここら辺で有名なお店でみんなが楽しく昼飯を楽しんでいる。ここから見えるのはAの横顔で、いつメンが独占して全然俺のところに来てくれなくて不満が募る。俺のなのに。
美「・・・、」
樹「(笑)」
ミ「美勇人くんどうかした?」
ミレイちゃんの肩越しにAを見つめて眉に皺を寄せてた俺にミレイちゃんは不思議そうに問いかけてきた。前にはモロとミレイちゃん。そして、隣には樹とユウちゃんが座ってて・・・横で中華丼を平らげる大我を見つめて思わずため息が溢れた。
まぁそうだよな。Aに愉快ないつメンがいるように、俺にだって愉快なパッパラパーがいるわけで。年齢が近い者同士で座っちゃうのはまぁ無理ない。
美「・・・はぁ、」
ユ「ん?美味しくない?」
美「いや、」
非常にもどかしい。Aが近くにいるのに、遠い。
大好きな友達に囲まれた彼女は嬉しそうに笑っている。
それでいいのに、なんだかモヤっとする。
けど・・・俺は大人なので、信頼されるような年上の恋人なので・・・。
元カレが彼女の近くに座ってようが「Aは俺のもの」って余裕を持たなきゃいけない。
北「久々に会えてるのにいつメンが独占しちゃって寂しいんだろ、お前」
美「別に」
大「わかりやす(笑)」
美「あっちも友達に囲まれて楽しそうだからいいの」
翔「(笑)」
ソワソワしちゃうのはラスボスがやたらAに話しかけてやたらと構うだけじゃなく、慎太郎も宮近もAに同じ態度だから、ソワソワしてしまうのはしょうがない。
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作者名:愛美 | 作成日時:2020年9月8日 23時