夏と、恋人ちゃん。 (ページ8)

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美「オッケー。またね」

「うん！」

俺とやすに手を振ったAはそそくさと女子達のところに戻ると嬉しそうにサクラちゃんと腕を組んでエレベーターに乗り込んだ。

その姿を見届けてやす誰と部屋一緒？と問いかけたら、彼はふっと鼻で笑って「ハルちゃんとだろ？」と口にする。

美「え、ずる」

謙「結婚してるからね？(笑)」

美「うわ、」

謙「じゃ、さなぴー早く来るといいな！」

そんなことをいうやすが俺を一人にするから「つまんないの」と思いながら俺もエレベーターに乗り込み部屋に入ると海が見える窓の先に自然に口角が上がる。ベランダに出てみると風が気持ちよすぎて目を細めた。

うわ！プールある！と声がしたと思ったら隣の部屋は萩ちゃんとモロだったようで・・・。

慧「お前一人？」

美「さなぴーまだ来てない」

翔「あぁ・・・」

なんか知ってる様子のモロを見つめて「これから昼飯だっけ？」と口にするとモロは「そうじゃね？」と口にして「じゃあ外行こうぜ」とベランダから離れた。この感じ久しぶりだな、と思いながら萩ちゃんとモロと一緒にエレベーターに乗り込む。

慧「待ち合わせまであと10分くらいあるわ」

美「ねぇ、モロ。さなぴー最近どうなの？」

慧「俺も気になってた！」

翔「あぁ・・・あのねぇ」

美「もしかして、ナナさんと何かあった？」

シェアハウスが終了した3月末にさなぴーとナナさんが別れたことをモロづてに耳にした。シェアハウスの集まりをタルーレでたまにしているけどさなぴーが参加したのは1回だけで仕事で忙しいのかその1回もすぐ帰ってしまったさなぴー。ナナさんと別れたことがショックなのはまぁ想像できる。あの二人が別れるとは思ってなかったし、その数週間前にバーで飲んだ時もナナさんの惚気話をしてたし。

上手くいくんだろうなって思ってたけど、モロづてにそれを聞いて驚いた俺らに対してやすはやけに冷静だったけどさなぴーからの詳しいことを聞けなかったからちょっと気になってた。

それが約1ヶ月前までの状況。