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「あのね、私好きな人いてさ」
「お、おう」
「もうずっと長いこと好きだから、そろそろ告白しようかなって思ってたの」
「うん」
「でもさ、ダメってことなのかなと思って。
ふられちゃうのかなぁ」
勢いに任せて全部言ってみたけど、
義勝くんは隣でうーん、と唸っている。
困らせるようなこと言っちゃったな...
「俺が思うのは、」
「神様なんて、裏切っちゃえばいいんじゃない」
前を見据えていた義勝くんが顔を私のほうに向けて
優しい笑顔を見せた。
裏切る、か
「Aは占いとかおまじないとか信じるタイプでしょ?俺はどちらかと言えば信じないほうなんだけどさ」
「うん」
「所詮おみくじって運試しだと思うの。
たとえ凶でもさ、そこには良い運を引きつけるためにこうしなさいとかアドバイス書いてあるでしょ?」
「うん」
「だから、その年がいい年になるかどうかは、Aが自分自身で引きつけるものなんじゃないかなって。俺はそう思うよ」
義勝くんは私の頭を軽く撫でて、沈黙を破るようにその場から立ち上がった。
「今年もよろしくね」
つられて私も立ち上がる。
私がその返事をする前に視界は暗闇に包まれた。
...抱きしめられている。
「俺はAのこと、好きだよ」
義勝くんの私を抱きしめる腕に力がこもる。
少し苦しいくらいだ。
「Aが俺のことをどう思ってるのかは知らないけど、俺は好きだから」
そう言うと、義勝くんは抱きしめていた腕を解いた。
彼の顔は少し赤く染まっていた。
「ここにいても寒いでしょ、どこか建物の中に移動しよ」
恥ずかしがっているのか、くるっと私に背を向けて義勝くんはスタスタと歩き出した。
「あっ待って....!」
「ん」
「私も、言いたいことがあるの」
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第二十八番 小吉
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ゆずぽん(プロフ) - ちさとさん» お返事遅くなりました!読んでいただきありがとうございます!続編のほうでsumikaのおはなしをまた書こうと思います^^ (2019年11月24日 2時) (レス) id: 33055f6345 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと - sumikaの片岡さんとおがりんの話、最高でした!!もちろん他のも良かったですよ!!私の妄想を盛り上げてくれて本当にありがたいです(笑) (2019年7月28日 15時) (レス) id: 11c343a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - つぐみさん» わざわざコメントありがとうございます!遅くなってすみません。まだ読んでいただけていて嬉しいです(;_;)今後もどうぞよろしくお願いします (2019年2月7日 2時) (レス) id: 2549215dd1 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ(プロフ) - こんばんは!リクエスト作品読ませて頂きました。ちょっと強引な巨匠…良いですね…!ドキドキでした!素敵な作品をありがとうございました。これからも作品楽しみにしています〜! (2019年2月2日 20時) (レス) id: 8081f21b91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - つぐみさん» つぐみさん、返信が遅くなってしまってすみません。コメントありがとうございます!私の変な妄想にお付き合いいただきありがとうございました...笑 私もそんな感じの巨匠好きなのでまた投稿しますね^^ (2018年9月5日 1時) (レス) id: 2549215dd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆずぽん | 作成日時:2017年7月24日 0時