そっぽ向く【sumika/片岡健太】 ページ39
Aside
※あなたと健太さんは一駅分離れたところに住んでいる幼馴染の設定です
最終電車の1番後方車両の中。
乗客は私とけんちゃんだけ。
「けんちゃん、」
彼はバンドマンだ。
その人気はここ数年で急激に右肩上がり。
だから、けんちゃんは「全然休みが取れないんだよね〜笑」と言っていた。
まあ好きなことさせてもらってるから別にいいんだけどね、と付け足して。
「寝てるの、?」
私たちは特に決めているわけじゃないんだけど、
半年に1回くらいは2人で会ってご飯に行くことにしている。
仕事の愚痴とか日頃の他愛もない話とか、
こんなにも一緒にして心地良くて何でも話せるのはけんちゃんしかいない。
別に好きとか恋愛的な感情を抱いているのではない。
何でも話せる、かけがえのない大切な大切な友達。
でも、
「...寝てる」
名前を呼んだのに彼からの返事はない。
顔を覗き込んでみたら、瞼を閉じていてすっかり夢の中だった。
毎日忙しくて疲れてるのは重々承知している。
だからこそ、こうやって会えたときにたくさんお話したいのに。
なんで、そうやってそっぽ向いちゃうの。
『次は〜○○〜○○〜______』
けんちゃんが降りる駅だ。
起こさないと、
「けんちゃん!次だよ!起きて」
「ん...?あ、もう次か!」
けんちゃんは思ったよりぱっと起きて、
さっと身の周りを整える。
「A1日ありがとね。今日も楽しかったよ」
「私も。ありがとね」
「うん、またどっか美味しいとこ食べ行こうね。
それじゃ」
けんちゃんはいつもの優しい笑顔を私に向けて軽く手を振る。
駅に着いて、電車のドアが開いた。
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ゆずぽん(プロフ) - ちさとさん» お返事遅くなりました!読んでいただきありがとうございます!続編のほうでsumikaのおはなしをまた書こうと思います^^ (2019年11月24日 2時) (レス) id: 33055f6345 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと - sumikaの片岡さんとおがりんの話、最高でした!!もちろん他のも良かったですよ!!私の妄想を盛り上げてくれて本当にありがたいです(笑) (2019年7月28日 15時) (レス) id: 11c343a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - つぐみさん» わざわざコメントありがとうございます!遅くなってすみません。まだ読んでいただけていて嬉しいです(;_;)今後もどうぞよろしくお願いします (2019年2月7日 2時) (レス) id: 2549215dd1 (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ(プロフ) - こんばんは!リクエスト作品読ませて頂きました。ちょっと強引な巨匠…良いですね…!ドキドキでした!素敵な作品をありがとうございました。これからも作品楽しみにしています〜! (2019年2月2日 20時) (レス) id: 8081f21b91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - つぐみさん» つぐみさん、返信が遅くなってしまってすみません。コメントありがとうございます!私の変な妄想にお付き合いいただきありがとうございました...笑 私もそんな感じの巨匠好きなのでまた投稿しますね^^ (2018年9月5日 1時) (レス) id: 2549215dd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆずぽん | 作成日時:2017年7月24日 0時