強引な君 (ページ35)

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誰もいない、私だけの空間に私の声が響く。

冷たい空気が頬をすり抜けていく。

主『…あ、スマホ達央さんのとこだ…』

重い腰をあげ、想い人の眠る寝室へ向かう。

なんで、こんなに緊張しているんだろう。私らしくない。

私らしくないのは、多分、達央さんのせい。

そう、思いたい。

主『失礼致しまぁ～す…』

小声で言いながら、ドアを開ける。

達「………ん…ぁれ、カナちゃん…？」

ベットの上の物体がもぞもぞ動く。

主『ああああ…起こしちゃってすみません。まだ、寝てていいですよ？疲れてそうだし』

寝癖が髪質のせいか、あんまりってか、ほぼついていない。いいなぁ。
大きな瞳もうつろうつろしていて、かわいい。私史上、最高にかわいい達央さんだ。

達「…んんんんんんんっっあぁっ…おはよ、カナちゃん」

目が合う。瞬間、ドキッと胸が鳴る。

主『おっ、おはようございます…達央さん…』

昨晩はすみませんでした。と、言いたいが、何故か緊張して言えない。

達央さんの目もしっかり見られない。

達央さんがベットから出る。

私はスマホを見つけ出したので、リビングに戻ろうとした。

･

達「カナちゃん」

後ろかろ声を掛けられる。少し、ビクッとした。

主『…はい？』

作り笑いをする。

達「昨日は…さんきゅな」

主『…いえ、とんでもないです』

･

達「…なんか、ゴメンな？」

･

･

･

え？

･

なに、謝ってるんですか？

なんで、ごめん。なんですか？

･

なんで？私、そんな気持ちで抱かれたの？

･

達央さんが、私の顔を見てる。

嗚呼、私、今泣いてるんだ。

･

私、そんな気持ちで抱いて欲しくなかった。

私、あなたのこと、

好きに、なっちゃったのに、

･

達「…カナちゃん？大丈夫？」

前の人が私の肩を掴む。

主『…やめてくださいっ!!!!!』ﾊﾟｼﾝｯ

手を払う。

･

あなたとの前に大きな壁が出来てしまったような気がする。

私は、やっぱり、あなたの、

･

友達なの？ねぇ、

でも友達だったら、こんなコト、しないでしょ？

･

･

･

ねぇ、