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人混みから少し離れて
こっちに座ろうって隆二くんが手を引いてくれて
二人並んで座り込む。
「ごめん、アレ、俺の友達なんだ。しょうもない奴らだろ」
「いや、わたしの方こそ、ごめんね」
何に、謝ってるんだろう。
って、そんなの分かってる。
「いや、その、ほんとに、彼女居るなんて知らなくて…
迷惑だったよね、彼女とじゃなくてわたしなんかと回って」
だってそりゃこんなに優しくてかっこいいんだもん。
彼女がいるはず、ってわたしが気づくべきだったんだよね。
「いや、Aちゃん」
「ほんとにごめん、わたしそろそろ帰んなきゃダメだから…」
「待って、」
隆二くんは何かを言おうとしてたけど
そんなこと聞く勇気、わたしにはなかった。
嘘までついてとにかく逃げたかった。
わたしはただ度胸もないちっぽけな存在だった。
「隆二くんと回れてすごい楽しかった、ありがとう」
でもこれだけは、お礼だけは、言えた。
これで、それで良かったんだよきっと。
「ねえ、待って」
とっさに握られた手を、
するりと抜いてただ前を向いて歩いた。
隆二くんが背中で何かを言おうとしてたけど
振り向かないでその場を後にした。
微かに手に残る隆二くんの体温に、
涙が溢れた。
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なっちゃん(プロフ) - きゅんきゅんでやばいです！隆二くんかっこよすぎですね(；＿；) (2016年12月18日 12時) (
レス) id: 5578bae0ff (このIDを非表示/違反報告)
おっちょこちゃい(プロフ) - 読ませて頂きましたー！！これからの更新も楽しみにしております！！！ (2016年9月22日 21時) (レス) id: 225e7a6dd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵
| 作成日時：2016年9月22日 21時
