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「今まであいつらにつけられたことはなかったのか?」

『えっと…誰かの視線を感じるくらいはあったんですけど…』

「は?もっと早く言えよそれ!」

『そ、そんな睨まないで下さいよ!
私は降谷さんみたいに鋭くないから気のせいかもで済ませてたんです!!』


今日何度目かため息をつかれる。

そしてあろうことか、降谷さんは私のほっぺを両側から引っ張った。


『いたたたた痛い痛い!!』

「今後そういうことがあったら、どんな些細なことでも余計なことは考えずに報告すること。わかったか?」

『…ひゃい』


ぱっと手を離される。

割と本気でつねられた。結構痛かった。

ほっぺをさすりながら顔を上げる。

降谷さんは、意外なことにまだ真面目な顔で私のことを見ていた。


「…公安は」

『え?』


彼は、私の目をまっすぐに見つめて静かな声で紡ぐ。


「俺たち公安は、なにがあっても協力者を守らなければいけないんだ」

『………』

「協力者を危険に晒すことだけは絶対にしてはならない。協力者の安全はなによりも優先されるべきことなんだ」

『でも…今回は公安は関係なかったでしょう』

「一緒だ。Aのことは俺が守る」


彼の手が私の頬に触れて、離れた。

降谷さんは目を伏せて続ける。


「それに、Aはまだ高校生だろう」

『……』


その言葉に、ギュッと手を握った。


「未成年を巻き込ませといて危ない目に遭わせられるわけないだろ」

『…そう、ですか』


高校生、未成年。

どっちも事実だ。私はまだ大人の許可がなければなにもできないような年齢だ。

そんなことはわかってる。誰よりも私がわかっていた。

それでも。

髪から床に垂れた水滴を見つめる。私の口は勝手に動きだしていた。


『…降谷さんの中で、私はいつまで子供でいればいいんですか』

「…え?」

『どれだけ時間が経っても、あなたは私のことをあの頃と同じ保護対象としてしか見てないじゃないですか…っ』

「へ…」


爪が食い込むほど拳を握りこんで彼のことを見る。

大きな瞳は丸く見開かれて、バカな私が映り込んでいた。


『守られることなんて最初から望んでないです』

「…A」

『私が今までどんな思いであなたに協力してきたかなんて知らないくせに…!』

「おい、A、」

『私は…っ!』


もう口は止まってくれなかった。

私は気づけば、その言葉を放ってしまっていたのだ。



『降谷さんが好きです』

32→←30:ティラミス



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設定キーワード:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:恋愛
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カルビ(プロフ) - はい!降谷さん格好よく書けてます!!大好きです!!良かったらボードで話しませんか?降谷さん語りましょう!! (4月8日 16時) (レス) id: 36c4c5cb96 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 1さん» ありがとうございますー!続編でも頑張りますね!よろしくお願いします! (4月5日 21時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
1 - すっっっっっごいきゅんきゅんします!毎日楽しみにしてます。応援してます! (4月5日 6時) (レス) id: 1e43368747 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 泉夜 綴禮@tudureさん» わ〜!神作だなんてありがとうございます!!評価まで押して頂けてとっても嬉しいです!これからも精進できるよう頑張りますね!! (4月4日 20時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
泉夜 綴禮@tudure - これは神作ですね!一番右の星不回避です('-' (4月4日 19時) (レス) id: 4933786ec3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:立夏 | 作成日時:2019年3月3日 21時

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