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明るい電気の灯る部屋の中で、パソコンのキーボードを叩き続ける。
皆はお風呂に行ってるから、ここには私１人。
急ピッチで進めているのは昼間降谷さんから引き受けた依頼。
今のうちのさっさと片さなければ。10分で終わらせてやる。
飴を噛み砕き、パソコンの画面に意識を集中させる。
だから。
いつの間にか、１番厄介な人が後ろに立っていたことに気がつかなかったのだ。
｢なにしてるんだい？｣
『うわ！？』
いきなり降ってきた少し低めの澄んだ声。
思わず肩を跳ねさせ、パソコンを乱暴に閉じて振り返る。
緑の目と覗く八重歯。私は顔を引き攣らせて彼女の名前を呼んだ。
『せ、世良さん…』
｢なかなか来ないから様子を見にきたんだ。早く行かないとB組の入浴時間終わっちゃうよ｣
『あ…うん、ありがとう』
焦りを隠して立ち上がり、お風呂の用意が入ったカバンを引っつかむ。
…見られてなかったかな、パソコンの画面。
真後ろに立たれてたから見られててもおかしくはないけど、彼女は特になにかを聞いてくることもない。
部屋の鍵をかけて足早に廊下を進みだす。
｢蘭くんたちが待ってるんだ、急ごう｣
『え！？先に入ってなかったの！？』
｢すぐ来るかと思って…｣
『ご、ごめんなさい！』
あぁぁやっちゃった…！団体行動に慣れてないの、どうにかしないといけない。
迷惑かけるのは避けないと。ていうかクラスごとに入浴時間が決まってるのをさっき初めて知った。あとで入る気満々だった。
廊下をバタバタと走って大浴場を目指す。
その時だった。
｢きゃああああ！！！｣
耳をつんざいたのは蘭ちゃんのものと思しき悲鳴。
いきなりのその声に驚いて世良さんと共に足を止めかける。
けれど、世良さんはすぐに速度を上げて悲鳴がした方へ駆けだした。
その背中を遅い足で慌てて追いかける。
｢どうした！？｣
｢ひ、人が…！｣
開けられている扉は倉庫のものだ。
蘭ちゃんと鈴木さんが真っ青な顔でその中を指差す。
独特の匂いに思わず鼻を覆った。
彼女達の指の先になにがあるのかは、見なくても容易に想像出来た。
ゆっくりと中を覗き込めば、赤黒い液体が目に入って無意識のうちに後ずさる。
見るのは初めてじゃないけれど、何度見たって慣れるものではない。
探偵に事件は付き物である。
のどかな林間学校での殺人事件。
逃げ出したくなる足をなんとか踏ん張って、隣にいる蘭ちゃんの手を握った。
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紅个 - 面白いです！ 頑張ってください。 (7月18日 9時) (
レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
紅狐 - ◎ (7月18日 9時) (レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
紅湖 - 面白い (7月18日 9時) (レス) @page2 id: 5d6bcaafb9 (このIDを非表示/違反報告)
カルビ(プロフ) - はい！降谷さん格好よく書けてます！！大好きです！！良かったらボードで話しませんか？降谷さん語りましょう！！ (2019年4月8日 16時) (レス) id: 36c4c5cb96 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 1さん» ありがとうございますー！続編でも頑張りますね！よろしくお願いします！ (2019年4月5日 21時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2019年3月3日 21時
