腹黒彼氏と天然彼女

腹黒彼氏 ページ2

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｢わ、私、別に可愛くないよ⋯⋯？｣


｢いや、めっっっちゃ可愛いから。世界で一番可愛いもん｣


｢⋯⋯⋯っ｣


こんなにも、可愛いって褒めてくれてるともくんは
私にすごく甘くて、優しくて、怒ったことも一度もない。



すごく温厚な性格で、いつも笑顔。

明るいブラウンの髪がよく似合っていて、すごくかっこいいの。


人当たりも良くて、クラスメイトからの信頼は厚いし
私にとって王子様のような存在。

もちろん女の子にもモテモテ。





そんなともくんは⋯⋯実は私の彼氏だったりします。


毎朝、ともくんが必ず家まで迎えに来てくれて
放課後も絶対に送ってくれて

⋯⋯完璧すぎて私には勿体ないくらい。



付き合い始めて半年が経つけど、喧嘩も一度もしたことないし
私が不安に思ったことは全部聞いてくれて
受け止めてくれる優しいともくん。



ただ、そんな優しいともくんは⋯⋯


たまに笑顔でちょこっと怖いことを言ったり
よく分からないことを言ったりする。





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二人で最寄りの駅まで歩いている途中。



｢はぁー。⋯⋯今日、すごく寒いね｣



季節は真冬の12月。息を吐くと真っ白だ。

マフラーと手袋をしていても、寒くて仕方ない。





｢⋯⋯ほんま、足とか寒そうやね｣


｢うん⋯⋯。確かに足元は寒いかな｣




制服のスカートは冬は寒くて寒くて
足を出したまま外を歩くのはすごく辛い。


みんな、よく寒さに負けずにスカート短くしてるな⋯⋯。





｢⋯⋯てか、Aのスカート短ない？｣


｢え？あ、そうかな？⋯⋯みんなこれくらいだよ？｣



むしろ私は他の子に比べたら長い方だと思うし。




｢⋯⋯⋯いや、他の子はどうでもよくて。
俺以外の男がAのことそういう目で見るのが無理やねん｣


｢⋯⋯そういう目？｣



｢男ってほんまろくな奴しかおらへんから。
もし変なことされたり、言われたりしたら、すぐ俺に言ってな？｣



｢う、うん｣




ともくんって心配性なのかな？




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