ビター＆スウィート

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｢よし、出来た｣





今日の晩ご飯は


彼が好きな煮込みハンバーグにコンソメスープ。


それとポテトサラダ。






喜んでくれるかな。





お皿に盛り付けた料理を


ダイニングテーブルに運びながら彼の帰りを待つ。









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───ガチャッ





時計の短針が丁度8の数字を指したそのとき


玄関のドアが開いた。









｢おかえりなさい！｣





エプロンを身にまとったまま小走りで玄関まで向かい


大好きな彼を迎える。









永瀬 ｢ただいま｣





優しい顔をした彼の顔が近づいてきて


そのまま重なる唇。







｢……………っ、｣





おかえりなさいのキスなんて何度もしてるはずなのに


やっぱり恥ずかしくて毎回照れてしまう。







永瀬 ｢ふっ、顔真っ赤やで？可愛い｣





そして今度はおデコにキス。







｢本当にキス魔だよね、廉くん｣




永瀬 ｢え〜、やってA可愛いんやもん。


そりゃキスしたくなるって｣




｢……何それ。別に可愛くないもん｣




永瀬 ｢ふはっ、照れてる照れてる。


可愛いなぁ〜、もう｣






頬がゆるゆるになっている廉くんに


正面からギューッと抱きしめられる。






少し苦しいけど


廉くんに抱きしめられるのは好きだから私も抱きしめ返す。








永瀬 ｢あ〜、癒される。もう疲れとか吹っ飛んだわ｣




｢……これでですか？｣




永瀬 ｢うん。


てかAの顔見ただけで癒されるねん。


仕事でどんだけ疲れてもAを見たら


そんなん全部吹っ飛ぶ。


ほんま、最高の癒しやわ｣








廉くん、そんなこと思ってくれてたんだ。



嬉しいな……。






｢私も廉くんの顔を見るとすごく元気になれます。


抱きしめられるのもすごく好きです｣





永瀬 ｢あーもう！何でそんな可愛いん？


俺を殺す気？｣





｢へっ！？こ、殺すなんてそんな……！｣




永瀬 ｢ふっ、まあええわ。


はい、もうリビング行こ。腹減って死にそうやわ｣









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