君がそばにいてくれた〈2〉

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工藤 ｢まあとりあえず、一緒に来てもらおうか｣



『……っ、いやっ！』






このままこの人たちについて行ったらどうなるのか……

考えなくてもわかった。








伸びてきた手を振り払い、逃げようとしたけれど
腕を掴まれてしまい、そのまま路地裏へと連れ込まれてしまった。








工藤 ｢手は出さないでやろうと思ってたのによ！
そういう態度取るなら仕方ねぇな！｣




『………………っ！』








その瞬間、頬に走った痛み。



殴られたんだと気づくのにそう時間はかからなかった。







工藤 ｢これ以上、殴られたくなかったら大人しくしてろ！｣




『やだっ……』









怖くて、痛くて、自然と涙が溢れてくる。







助けて……隼人くん！







工藤 ｢恨むなら矢吹とあの先公を恨みな｣




『………………っ、』









降り下りてくる拳にギュッと目を瞑った、その時。









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矢吹 ｢Aっ！！｣






『……隼人くん』






それに山口先生も……。








矢吹 ｢大丈夫か！？｣




『……っ、隼人くん』





彼の顔を見た途端、安心して涙が溢れてきて
泣きながら隼人くんに抱きつけば
隼人くんは優しく私を抱きしめてくれた。









山口 ｢⋯⋯矢吹、あとは私に任せろ。
お前は早くAちゃんの手当てをしてやれ｣




矢吹 ｢ああ。⋯⋯A、とりあえず俺の家に行こう。
背中乗って」



『うん⋯⋯』









山口先生の言葉に隼人くんは頷くと
私を背中におぶり、歩き出した。







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