溺愛注意報《4》 (ページ22)

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｢おかえり。

早くお弁当を食べた方がいいかもしれないね。

もうすぐ予鈴が鳴っちゃうし｣

｢そ、そうですね！｣

健人さんが上手く誤魔化し

とりあえず3人でソファに座った。

春ちゃんが来てくれてよかった…。

ホッと胸を撫で下ろしたとき

携帯がポケットの中で震える。

｢あっ…｣

画面を見ると廉くんの名前。

｢ちょっと失礼します｣

廉今どこ?

…？今朝、確か生徒会室に行くって伝えたよね？

不思議に思いながらも変質を打つ。

A春ちゃんと健人さんと生徒会室にいるよ

打ち終わってすぐに携帯をポケットに戻し

残りのお弁当を食べた。

結局それ以降、返事は帰ってこなかった。

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｢じゃあね、2人とも｣

お昼休みが終わってしまうので

春ちゃんと2人で生徒会室を後にする。

｢Aちゃん｣

…健人さん？

背後から呼び止められ

耳元でコソッと健人さんが言った。

｢放課後、少し時間をくれないかな？｣

────ドキッ

もしかして、さっきの話の続き？

ど、どうしよう…私、何を言えばいいんだろう。

困って健人さんの顔を見れば

健人さんもまた困ったような表情をしていた。

……っ、

｢分かりました｣

何を迷ってるんだ。

背中を押してくれて

私に付き合ってくれた健人さんに

私が向き合わなくてどうする。

｢ありがとう。生徒会室まで来てもらっていい？｣

｢はい｣

待ってるね、という言葉を最後に

健人さんは生徒会室に入っていった。

｢A？どうしたの？｣

前を歩いていた春ちゃんが不思議そうに私を見る。

｢何もないよ！ごめんね｣

慌てて駆け寄って2人の教室までの道のりを歩いた。

教室について席に着き、携帯を開く。

廉くんからの返事はなかった。

それを不安に思いながらも

一通のメッセージを打つ。

A今日、先に帰っててください。

そのメッセージにも返信がくることはなかった。

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