溺愛注意報《4》 (ページ11)

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そんな卑怯な私に

廉くんはいつもの優しい笑顔を向けてくれる。

｢分かった。待つよ｣

廉、くん…。

｢ありがとう。

ごめんね、私はっきりしなくて…｣

｢ううん、俺がいつも急すぎなだけやから｣

困ったように笑って

私の頭を撫でてくれる廉くん。

私はその手が気持ちよくて頬を擦りつけた。

｢それじゃ、今日はもう寝よっか？｣

…あれ？

1つの違和感が出現した。

｢うん…。おやすみなさい｣

｢ん。おやすみ｣

立ち上がった私の頭を廉くんの手がポンっと

優しく叩く。

私は不思議に思いながらも自分の部屋に帰った。

…今日、おやすみのキスなかった…。

いつもなら廉くん絶対するのに…。

そういえば抱きしめてもくれなかったな…と

思ったけれどなんだかそんなことを思っている

自分が恥ずかしくなってきて

その日はすぐに眠りについたのだ。

その時は気のせいだと思っていたけれど

その違和感は日に日に大きくなっていくことになる。

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