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「失礼します···」
「そこのソファにどうぞ。
今紅茶を淹れてくるか、少し待ってて」
入ってすぐ柔らかそうなソファに誘導され
私は首を横に振った。
「い、いえ!お構いなく!
資料を届けに来ただけなので···!」
「そう言わずに少しだけ
ティータイムに付き合ってもらえないかな?
久しぶりにこの部屋にお客さんが来て嬉しいんだ」
本当に嬉しそうに微笑む姿に
思わず見惚れそうになった。
物腰の柔らかしさも彼の王子様感を引き出している。
···じゃなくて、さっきからこの口振り。
彼は···
「あの···もしかして生徒会長さんですか?」
ここからでも見える位置にある給湯場所で
ガサゴソと用意をしている彼に質問を投げかける。
彼は作業する手を動かしたまま
ふわりと微笑んだ。
「そんなところだね。
失礼、自己紹介を忘れていたよ。
僕は2年の中島健人と言います。
特に何もしてないけど
一応生徒会長をさせてもらってるよ」
2年の先輩···。
会長さんの雰囲気からして3年生かと思っていた。
というより、高校生とは思えない大人のオーラ。
「こちらこそ初めまして···!1年の「AAちゃん、だよね?」
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作者名:なっちゃん | 作成日時:2020年7月25日 0時