溺愛注意報《2》 (ページ19)

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学校に着いて、教室まで廉くんが送ってくれる。

｢送ってくれてありがとう｣

廉くんの顔を見ながらそう言えば

ニコッと微笑まれた。

そして頭をポンっと優しく叩かれる。

｢また放課後な？｣

そう言って廉くんは去っていった。

～っ、笑顔が甘すぎる···。

今朝からずっとこの調子の廉くん。

いつもよりスキンシップは多いし

電車の中ではわざとか分からないけど

耳元で囁いてくるし

もう私の心臓が持たないっ···。

何だか溶けちゃいそうで両頬を手で覆った。

顔の熱は引きそうにないので

諦めて教室に入ろうかと思った瞬間

何者かが私に飛びついてくる。

何というデジャヴュ···。

｢ちょっと！！どうなってんのよおお！！｣

その正体はもちろん春ちゃんで

顔を強張らせて私に迫ってきた。

｢は、春ちゃんおはよう···｣

｢おはようじゃないわよ！

何あのあっまい雰囲気！！

説明しなさいよ！！｣

｢な、何もないよ···ほんとに何もない···｣

まさか告白されただなんて

恥ずかしくて言えなくて

その後もしつこく聞いてくる春ちゃんを何とか流す。

···あ、そういえば···。

春ちゃんとは中学から一緒の友達。

｢は、春ちゃん···聞いて···！｣

｢何よ！ついに話す気になった！？｣

｢そ、その話じゃなくてね···

あの、中学の頃に転校しちゃた

黒崎くんって覚えてる？｣

春ちゃんならこの衝撃を分かってくれるはず。

｢···あー、あの瓶底メガネで前髪なっがい

いつの時代よって感じのガリ勉でしょ？

そう言えば1時期、あんたたちが仲良いって

噂になってたわ｣

覚えてた···！

それにしても印象悪いなぁ···。

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