眠れない夜は ページ23
.
【秀一side】
『…A、とりあえず中に入ろっか。な?』
とにかくこのままじゃダメだと思い、俺はAを部屋へと通した。
東条 「え、Aちゃん!?」
部屋に入ると、案の定驚いている東条。
だけどAの様子を見て、何かを察したのか真面目な顔に変わった。
東条 「俺、ちょっと若林たちの部屋に行ってるわ。もし何かあったら連絡して」
『…ありがとな』
東条 「おう」
そう言うと東条はスマホを持って部屋を出て行った。
『A、とりあえずここおいで?』
「…うん」
二人きりの部屋。
俺はベットの上にAを座らせて、俺もその隣に座った。
「ごめんなさい。急に来て…迷惑だったよね」
『全然迷惑じゃないよ。…もしかして寂しかった?』
「…うん。秀くんとの電話楽しくてね…でも切れた途端寂しくなっちゃって部屋まで来ちゃった…」
…あぁー、可愛い。
Aには悪いけど、めっちゃ可愛いんだけど。
何その理由。Aは俺をどれだけドキドキさせれば気が済むの?
『わざわざ来てくれてありがとな。一人で大丈夫だった?変なヤツに声かけられなかった?』
来てくれたのはすごく嬉しいけど、Aがここまで一人で来たのかと考えるとすごく心配になる。
だって、こんな可愛い子が一人でいるんだよ?
ホテルには他の客もいるし、変なヤツにナンパでもされたら大変じゃん?
「…ん、あのね…ここに来る途中にのぶちゃんに会ったの」
…え?
のぶちゃんって、のぶお?
「秀くんのお部屋まで行きたいって言ったら、危ないからここまで送って来てくれたの。…チャイム鳴らしたらすぐに戻って行っちゃったけど…」
…マジかよ、のぶお。
それは有難いけど、のぶお一応教師だよね?
規則上、男女がお互いの部屋に行くの禁止になってるんだけど教師がそれ許してもいいの?
まぁ、俺的にはそれでよかったんだけどさ…。
「…秀くん」
『ん?』
「今日、ここに泊まってもいい?」
.
2250人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なっちゃん | 作成日時:2019年7月5日 21時