うん、好きやで ページ13
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ーーガラッ
「おい!」
教室のドアを勢いよく開けて、俺はすぐにAちゃんに駆け寄った。
「‥‥Aちゃん、大丈夫?」
優しく尋ねると、小さく頷いたAちゃん。
だけど彼女の手には痣が出来ていた。
何やこれ‥‥。
「‥‥おい」
自分でも分かるくらい低い声。
彼女に寄り添いながらAちゃんを怪我させた張本人であろう相川を睨みつけた。
「お前、Aちゃんに何した」
「‥‥わ、私は‥‥」
「何したかって聞いてんねん!!」
大声で怒鳴ると肩をビクッと震わせて、目に涙を浮かべた相川。
普段の俺なら人に、ましてや女子に怒鳴ったりはしない。
でも、好きな子が傷つけられてるのを見て冷静でなんておられへん。
「‥‥何で‥‥その子なの?」
そう言って相川は震えながらAちゃんを指さした。
「‥‥何で廉くんは、その子のチョコだけ受け取るの」
聞いてたんや、朝の勝利との会話。
「‥‥私は、ずっと廉くんのこと好きだったのに‥‥」
「‥‥‥」
「許せない‥‥!!」
そう言うと相川は涙目でAちゃんを睨みつけた。
「‥‥それでAちゃんを傷つけたん?そんな理由許させると思っとん?」
「‥‥っ」
そう言うと彼女は唇を噛み締め黙り込んでしまった。
「‥‥立てる?」
Aちゃんが頷いたのを確認すると、俺は肩を支え彼女を立たせた。
そして俺はそのまま相川に近づいた。
「‥‥俺は相川の気持ちには答えられん。‥‥Aちゃんの事も傷つけんといてくれ。‥‥お願いや」
これ以上、好きな子が傷つくのを見たくない。
そう思い俺は相川に頭を下げた。
「‥‥好きなの?Aさんの事」
もう誤魔化さない。
ちゃんと言おう。
「___うん、好きやで」
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みーちゃん(プロフ) - summer1374さん» ありがとうございます! (2019年4月21日 18時) (レス) id: cacb1ef84c (このIDを非表示/違反報告)
summer1374(プロフ) - みーちゃんさん» リクエストありがとうございます!早速書いていきますので少々お待ちください (2019年4月21日 17時) (レス) id: 41899e9978 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん(プロフ) - 休み時間に二人がイチャイチャしてるところがみたいです。更新頑張って下さい! (2019年4月21日 16時) (レス) id: cacb1ef84c (このIDを非表示/違反報告)
summer1374(プロフ) - まっちょさん» そう言っていただけるなんてすごく嬉しいです(〃ω〃)ありがとうございます! (2019年4月21日 11時) (レス) id: 41899e9978 (このIDを非表示/違反報告)
まっちょ(プロフ) - summer1374さん» 続きが凄く気になります(*^^*)両思いになるまでの試練にハラハラです!いつも素敵な小説をありがとうございます(*^^*) (2019年4月21日 11時) (レス) id: 45baffa703 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なっちゃん | 作成日時:2019年4月12日 20時