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改まって話すのも少し気恥ずかしくて、こほんと咳払いをする。
しかし由美は身も蓋もなく纏めた。
｢要するにまだ元カレ引きずってんの？｣
『…まぁ、そうかな』
｢でも彼氏はそれでいいって言ってくれてたんでしょ？｣
『そうだけど…』
確かに南くんはそう言ってくれた。
いつか好きになってくれたらそれでいいって。でも。
『だからって、いつまでも待たせるわけにいかないじゃない。何年かかるかもわからないのに』
｢……｣
認めたくないけれど、南くんと付き合ってるのに心はどんどんあの人の方へ惹かれていた。
とっくに別れたけど、久しぶりに会った彼はやっぱり誰よりもかっこよくて、眩しくて。
『こんな状態で付き合い続けるなんてできないわよ』
｢…なるほどね｣
美和子が目を閉じて頷く。
多分、今までは気持ちの整理がついてなかった。
いきなり再会して、一緒に仕事するようになって。
現実に頭がついていかなくて、焦ってた。
｢で、時間をかければ忘れられそうなの？その元カレさんは｣
『どうかなぁ…自信はないけど、でももがいたらその分動けなくなっちゃうと思うから』
｢いっそより戻すの目指してみれば？その人まだ独り身？｣
『えーと…』
あの人職場じゃプライベートのこと全然話さないからなぁ…
流石に結婚はしてないと思うけど。
『彼女がいるかどうかまでは知らないなぁ…』
｢聞いてみれば？｣
『誰に？』
｢本人に｣
『聞けるわけないでしょうが』
ため息をついてお箸を置く。
…恋人がいるような素振りは１度も見てないけど、でもきっといるんだろう。
『大体、よりを戻そうなんて考えてないわよ』
｢前も言ってたわよね、それ｣
｢なんで？そんなに好きならアタックしてみればいいのに｣
由美からの問に黙って目を逸らした。
なんでって、そんなの決まってる。
『あの人はもう私のこと好きじゃないから』
はっきりと言い切った私に２人は顔を見合わせる。
そして、また私の方を向いて、躊躇いがちに質問を重ねた。
｢…ずっと気になってたんだけど、なんで別れたの？｣
『……』
いつか聞かれるだろうと思っていた言葉に口を結ぶ。
思い出したくない情景が脳裏を掠める。
別になんてことはない。そんなに珍しい理由でもなんでもない。
小さく息を吐いて、可能な限り冷静を取り繕って、彼女達に答えた。
『向こうが浮気したの』
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立夏(プロフ) - 明里香さん» わ〜！ほんとですね！ありがとうございます！！直しておきました！！ (2019年1月22日 0時) (
レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 43話に誤字がありました。「聞こえ気がした」ではなく、「聞こえた気がした」です。 (2019年1月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - でねぼらさん» ありがとうございます！可愛く書けたらなと思っていたので嬉しいです！！ (2019年1月7日 0時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
でねぼら(プロフ) - 夢主可愛い降谷可愛い (2019年1月7日 0時) (レス) id: eac5f4ad2f (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - レッド・アイさん» わぁぁ３回も！？ありがとうございます…！！ほんと元カップルっていう距離感の微妙な関係が大好きで…ストライク決められて嬉しいです！！更新頑張ります！！ (2019年1月6日 12時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年12月24日 21時
