41 ローズクォーツ ページ42
Aside
…なんかすっごい懐かしい夢見た。
目が覚めて１番最初に思ったことはそれだった。
高校時代の夢なんてなんで今更…いや、理由なんてわかりきってるけど。
まだ少しふらつく頭を抑えて体を起こし、辺りを見回す。
ここは…警察病院か。
そうだ、あの狸ジジイに毒盛られたんだった。
弾丸がかすった腕はまだ少し痛むけれど、大したことはなさそうだ。体に異常もなし、かな？
そんなことを考えながらワンテンポ置いてあの標的にムクムクと殺意が湧いてくる。
あの野郎。まぁいいや、とりあえずナースコール…
そう思ってボタンを押そうとしたちょうどその時、病室のドアがガラリと開いた。
扉を開けた主とガッツリ目が合う。彼はその場で一時停止し、声を上げた。
｢Aさん！！｣
『お、おはよう南くん』
｢目覚めたんですね！良かった！！｣
あれ、私そんなに長く寝てたのかな。
傍にあった時計を確認してみれば、時刻はあのパーティの翌日の昼前。
あ、思ったより時間経ってないな。ちょっと寝過ごした休日程度だ。実は数週間過ぎてますみたいなことになってなくて良かった。
ほっと息をついて南くんを見上げる。
昨日ぶりなのに何故か久しぶりに会ったように感じる彼と目を合わせられなくて、さり気なく逸らした。
｢あ、そうだ。犯人のことなら心配しないで下さい。ちゃんと逮捕しましたから｣
『ほんと？よかった、ありがとう』
…あの場で私を助けてくれたのは、やっぱり降谷さんだったのだろうか。
薄れゆく意識の中で聞こえた気がしたあの人の声は、もしかしたら幻聴だったのかもしれない。
それでも、あんな時でも頭に浮かんだのは彼だった。
私が咄嗟に呼んだのは彼の名前だった。
はっきり覚えてる。それだけは紛れもない事実だ。
｢とりあえず先生呼びますか、診てもらわないと｣
『南くん』
ナースコールを押そうとした彼の手を止める。
そのまま彼の袖を掴む。小さく深呼吸をする。
不思議そうな表情の南くんに、ギュッと唇を噛んだ。
今から口にするのは、散々恨んだあの人と同じセリフだ。
私は小さな声で、なんとかその言葉を紡いだ。
『……ごめん、別れよう』
｢…え？｣
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立夏(プロフ) - 明里香さん» わ〜！ほんとですね！ありがとうございます！！直しておきました！！ (2019年1月22日 0時) (
レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 43話に誤字がありました。「聞こえ気がした」ではなく、「聞こえた気がした」です。 (2019年1月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - でねぼらさん» ありがとうございます！可愛く書けたらなと思っていたので嬉しいです！！ (2019年1月7日 0時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
でねぼら(プロフ) - 夢主可愛い降谷可愛い (2019年1月7日 0時) (レス) id: eac5f4ad2f (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - レッド・アイさん» わぁぁ３回も！？ありがとうございます…！！ほんと元カップルっていう距離感の微妙な関係が大好きで…ストライク決められて嬉しいです！！更新頑張ります！！ (2019年1月6日 12時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年12月24日 21時
