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『はじめまして、七瀬Aです』
｢ええぇ！？？｣
次の日。約束通り連れてきたヒロを前に、Aは背筋を正してにこやかな笑顔でそう挨拶した。
そのことに思わず声を上げてしまった俺に、彼女はなんだよと言いたげな視線を向けてくる。
いや、だってこいつ…！
｢俺には意地でも名乗らなかったくせに！！｣
『はぁ？初対面の人にそんな失礼なことしないです』
｢じゃあ俺は！？｣
『先輩はあの時は初対面じゃなかったですし』
｢にしても態度が違いすぎるだろ！お前そんな愛想よくできたのか！？｣
『できますよそれくらい！あんな出会い方した先輩に愛想なんか振りまくわけないでしょうが！』
｢なんだと！？｣
｢……えーっと、｣
横から聞こえてきた困惑気味な声に２人同時に固まった。…しまった。ついいつもの調子で軽口叩いてた。
ヒロは苦笑いを浮かべ、俺たちを交互に見ながらしみじみと言った。
｢仲良いんだなぁ｣
『｢誰がこんなやつと！！｣』
うわまたハモった。
二人揃って顔を背ける。しかし初めて話す人の前でこれではいけないと思ったのか、Aはすぐに咳払いをした。
が、続いた内容はまたしても無視できないもので。
『えっと、景光先輩でしたよね、お噂はかねがね』
｢だからなんで俺の名前はいつまで経っても間違えるくせにほとんど言ってないヒロの名前を覚えてるんだよ！！｣
『そんなの知らないですよ降田先輩』
｢降谷だ！いい加減覚えろ！｣
｢あはは…俺も君のことはよくゼロから聞いてるよ｣
そう言ってAの方に向き直るヒロ。
おい待てこいつ何を言うつもりだ。
余計なことを言われないように止めようとしたが、それよりも早くヒロは口を開いた。
｢めちゃくちゃ可愛い子と屋上でご飯食べてたって｣
『はい？』
｢言ってねえよ！！！俺がいつそんなこと喋った！？｣
｢言ってたろ、強いし生意気だし可愛くなくなくなくないって｣
『原文聞くと褒められてる気しないですね』
｢大丈夫だよ、訳したら最大限に可愛いって言ってるから｣
｢そんなわけ…っ！｣
チラリとこっちを見たAと目が合って言葉に詰まる。
ヒ、ヒロのやつ…！そういえばそんなこと言ったような気もするけど今ここで言うか！？
『先輩ってよくわかんないですね』
｢…お前にだけは言われたくない｣
照れてるのかなんなのか、ふいっと目を逸らしたAの頬は少しだけ赤く染まっていた気がした。
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立夏(プロフ) - 明里香さん» わ〜！ほんとですね！ありがとうございます！！直しておきました！！ (2019年1月22日 0時) (
レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 43話に誤字がありました。「聞こえ気がした」ではなく、「聞こえた気がした」です。 (2019年1月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - でねぼらさん» ありがとうございます！可愛く書けたらなと思っていたので嬉しいです！！ (2019年1月7日 0時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
でねぼら(プロフ) - 夢主可愛い降谷可愛い (2019年1月7日 0時) (レス) id: eac5f4ad2f (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - レッド・アイさん» わぁぁ３回も！？ありがとうございます…！！ほんと元カップルっていう距離感の微妙な関係が大好きで…ストライク決められて嬉しいです！！更新頑張ります！！ (2019年1月6日 12時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年12月24日 21時
