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俺の答えに南は大きな目をぱちぱちと瞬かせ、そして急に怪訝そうな顔をした。
｢…え、それほんとに言ってます？｣
｢なんだよ、嘘だと思うのか？｣
｢思いますね｣
｢そろそろ本気で突き落とすぞチビ｣
割とドスの効いた声と共に睨んだのに南は１歩も引こうとしない。
それどころか予想外なことに睨み返してきた。
｢降谷さん、俺はあなた達が別れた理由を知ってるから聞いてるんです｣
｢………｣
腹が立つくらいまっすぐな瞳から視線を外す。
なにも返さずにいれば、やがて南が小さく息をついたのが聞こえた。
｢俺は本気ですよ。本気でAさんが好きです。
降谷さんがもう好きじゃないって言うなら、これからは遠慮しませんから｣
これからはって、既に遠慮なんかしてないだろお前…
ドアの方へ歩き出した南の小さな背中を眺める。
風が一際強く吹いて、何故かここにきて自分の生来の負けず嫌いが顔を出した。
｢…今夜、あいつとどっか食べにでも行くのか？｣
｢え？｣
振り向いた彼に、柵にもたれたまま続ける。
｢２人して仕事早く終わらせようとしてるから｣
｢あぁ…まぁ、はい。フレンチを…｣
へえ、と呟いて小さく笑みを浮かべる。
そして明らかに警戒で表情を引き攣らせた南に言ってやった。
｢あいつ、辛党で甘党とかいう意味わからん味覚してるから中華とか連れてくと喜ぶぞ｣
｢な…っ！｣
南の顔が一気に歪む。
彼は思いっきり顔を背けてドアノブを捻り、もう１度こっちを向いた。
｢余計なお世話ですよ！！！失礼します！！！｣
バンッと大きな音とともに扉が閉められる。
蝶番が変な音を立てた気がしたが大丈夫だろうか。
再び訪れた静寂。ようやく冷静になってきて、ガリガリと頭をかいた。
｢………なにやってんだ俺｣
今のは流石に大人げなさすぎただろ。ガキかよ。
あいつの仕事、ちょっと肩代わりしてやるかと思いながら屋上を後にした。
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立夏(プロフ) - 明里香さん» わ〜！ほんとですね！ありがとうございます！！直しておきました！！ (2019年1月22日 0時) (
レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 43話に誤字がありました。「聞こえ気がした」ではなく、「聞こえた気がした」です。 (2019年1月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - でねぼらさん» ありがとうございます！可愛く書けたらなと思っていたので嬉しいです！！ (2019年1月7日 0時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
でねぼら(プロフ) - 夢主可愛い降谷可愛い (2019年1月7日 0時) (レス) id: eac5f4ad2f (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - レッド・アイさん» わぁぁ３回も！？ありがとうございます…！！ほんと元カップルっていう距離感の微妙な関係が大好きで…ストライク決められて嬉しいです！！更新頑張ります！！ (2019年1月6日 12時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年12月24日 21時
