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思わず手を止め、彼の席に目を向けた。
一瞬だけ目が合って、すぐに逸らされてしまう。
そのせいで彼の感情はちっとも読めない。
…南くんと付き合ってるのかって聞かれた？なんで今、なんで、
『なんでそんなこと、あなたに聞かれなきゃいけないんですか』
｢……｣
思ってたよりも冷たく鋭い言葉が放たれた。
それを心のどこかで後悔しながらも、もうこれ以上はダメだと思いながらも、それでも口は止まってくれずに言葉は彼を突き刺した。
『あなたには関係ないでしょう』
さっき飲んだコーヒーの苦い味がまだ残ってる。
あぁ、次からもっと砂糖を入れよう。全然足りない。苦すぎる。
自分で紡いだ言葉はとんぼ返りをして鋭くとがり、自分の心を貫いた。
もう、関係ない。彼と私はただの上司と部下だ。
｢…そうだな｣
返ってきた返事にぎゅっと拳を握る。
口が乾く。やっぱりちょっとくらい残しとけばよかった。
『…付き合ってますよ』
パソコンに視線を移して質問の答えを告げる。
少しの沈黙の後、そうか、と短い返事が聞こえて、唇を噛んだ。
｢南は良い奴だよ｣
『…知ってますよ、それくらい』
｢…うん｣
居心地の悪すぎる空気が流れて、わざとタイピング音を大きく鳴らす。
なんのつもりかわからないけど、どうせただの好奇心だろう。こっちの気も知らないで。
…ダメだ、１回外出よう。この先必要な資料でも取ってこよう。
小さくため息をついて立ち上がる。
昼間南くんがくれたチョコを口に入れ、上司の方を１度も見ることなく廊下に逃げた。
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立夏(プロフ) - 明里香さん» わ〜！ほんとですね！ありがとうございます！！直しておきました！！ (2019年1月22日 0時) (
レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 43話に誤字がありました。「聞こえ気がした」ではなく、「聞こえた気がした」です。 (2019年1月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - でねぼらさん» ありがとうございます！可愛く書けたらなと思っていたので嬉しいです！！ (2019年1月7日 0時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
でねぼら(プロフ) - 夢主可愛い降谷可愛い (2019年1月7日 0時) (レス) id: eac5f4ad2f (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - レッド・アイさん» わぁぁ３回も！？ありがとうございます…！！ほんと元カップルっていう距離感の微妙な関係が大好きで…ストライク決められて嬉しいです！！更新頑張ります！！ (2019年1月6日 12時) (レス) id: 0fab2bc529 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年12月24日 21時
