37話 ▽ミニマムゴールド ページ39
『もしもし志保ちゃん!?大変!!
かくかくしかじかで降谷さんが薬飲んじゃって体が小さくなっちゃった!!』
「説明雑すぎじゃない?」
*
降谷side
「最悪だ…」
そう呟いて自分の手を見つめた。
視界に映るのはいつもの半分程度の小さな手。
鏡に映るのは小学1年生程度の幼い姿。
体が縮んでしまった。四半世紀近く若返ってしまった。
深くため息をついた俺の横でAが通話を切った。
「…志保さんはなんて?」
『解毒薬はないそうです!』
「は!?」
『あ、でも1日で元に戻るそうですよ?
降谷さんならもっと短いかもって。
大人しく待ってなさいって言ってました』
「嘘だろ…」
1日…じゃあ今日はもう外に出れないじゃないか。
幸い外で片付けなければならない仕事はないけどめちゃくちゃ不便だ。
そしてなにより…
「お前に見下されるっていうのが屈辱すぎる…」
『えー!?いいじゃないですか別に!』
今の俺は普段チビだと思っているAよりも低いのだ。
さっきから見上げてばかりなのが気分最悪。
眉を寄せる俺にAは楽しそうに笑う。
そしてあろうことかひょいっと俺を持ち上げた。
『ミニミニ降谷さん可愛い〜!
かるーい!お肌サラサラ!』
「はぁ!?おい何するんだ下ろせ!!」
『嫌ですよ!1日で元に戻っちゃうなら今のうちに堪能しなきゃ!降谷さんってばほんと美少年〜!』
なにしやがるこの犬!!
バタバタもがいて逃げようとするも、慌てて抑え込まれる。
ただでさえ力の強いAに小1の姿で勝てるわけもなくて、そのままギューッと抱き締められた。
「〜〜〜っバカA!!明日覚えてろよ!?」
『な、なんでですか!
減るもんじゃないんだしちょっとくらいいいじゃないですか!』
「俺のプライドが許さない!!」
『えぇー!可愛いのにー!』
「だからそれをやめろ!!」
全然嬉しくない!!
しかし抵抗しようとしてもビクともしない。
Aは相変わらず俺を離さずに笑っている。
くそ!その微笑ましそうな目やめろ!!
『あはは、降谷さんオレンジジュースいりますか?』
「バカにしてんのかてめえ!!!」
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立夏(プロフ) - 利茄さん» ありがとうございます! (2020年4月23日 0時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
利茄 - 面白い! 青井と犬子は、吹きましたww もう、最高ぉーーーー! もし、よかったら、私のも、読んで 下さい! (まだ、完成してないけど) www (2020年4月22日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - りーぬ@天使が尊いさん» ありがとうございます!!犬井犬子のくだりの時はたまたまポアロの近くを歩いてただけなので行ってないですよ〜! (2020年4月8日 20時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
りーぬ@天使が尊い(プロフ) - すっっっっっっっごくおもしろかったです!!!!!31話で主人公ちゃんがポアロに行ったことないって言ってるんですけど犬井犬子のくだりのときに行ってませんでしたっけ??思違いならすみません(((^^;) (2020年4月8日 16時) (レス) id: 181f09b6df (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 立冬さん» お前wwwwありがとうございます!!!ww (2019年2月6日 17時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:立夏 | 作成日時:2018年8月8日 22時