15話 ▽レモンイエローのif ページ16
※ゼロティネタバレ
本作では降谷さんのお家にハロくんはいないことになっていますが、もしもいたらというif話です。
苦手な方は飛ばしていただいても大丈夫です。
かなり色々注意です。なんでも許せる方だけお進み下さい。深いところは気にしないで下さい。
＊
｢わん！わんわんっ！｣
『……え？』
某月某日。
俺の部屋に初めて足を踏み入れたAは、その白い塊を目にしてビシッと石のように固まった。
Aが部屋に入った途端、彼女を押し倒さん勢いで駆けてきたのは、飼い犬のハロ。
人懐っこいハロはAの膝に手を付いて嬉しそうに尻尾を振っている。
しかしAは目をまん丸に見開いてハロを見つめながら、少し低めの小さな声を発した。
『……降谷さん、犬飼ってたんですか？』
｢ああ。言ってなかったか？ハロっていうんだ、可愛いだろ｣
その言葉を口にしてから、俺はようやく気がついた。
Aの様子が明らかにおかしいことに。
肩を震わせ、唇を噛み締め、まるで恋人の浮気を見つけた彼女のように拳を握りしめていたことに。
不審に思って声をかけようとしたところで、Aはバッと顔を上げ、きつく俺を睨みあげる。
そして近所迷惑も甚だしい音量でこんなことを言い出したのだ。
『聞いてないです！！！こんな可愛いわんこを飼ってただなんて！！浮気ですか！？浮気ですね！？酷いです降谷さん！！私というものがありながら！！！』
｢……はい？｣
『降谷さんのわんこポジションは私だけのものだと思ってたのに！！こんな…こんなにも可愛いわんこもそうだったなんて！！！あぁもう！なんでそんなに可愛いの！！可愛すぎてあなたには怒れませんハロさん！！！でもあなたは私のライバルです！！おうちで面倒見てもらえるだなんて羨ましい！！だけど降谷さんは渡せません！！！』
｢お、おい…？何言ってるんだお前…？｣
ひとしきり叫び終わったAはハロを抱き上げてギューッと強く抱きしめる。
な、なんなんだいきなり…言ってることはなんとなくわかったけど。
いやわかんねえよ。犬相手になに言い出してるんだらこいつ。
『もふもふ！可愛い！そうだ、うちの子になりませんか！？』
｢やらねえよ俺の犬だぞ｣
『あぁぁ降谷さん私以外にそんなこと言わないで下さいいいい』
｢犬相手に嫉妬するなよ…｣
『私も犬だから問題ありません！！』
アホか。どんな理論だよ。
ため息をついて、ジャケットをハンガーに掛けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2761人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
立夏(プロフ) - 利茄さん» ありがとうございます！ (2020年4月23日 0時) (
レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
利茄 - 面白い！ 青井と犬子は、吹きましたww もう、最高ぉーーーー！ もし、よかったら、私のも、読んで 下さい！ (まだ、完成してないけど) www (2020年4月22日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - りーぬ@天使が尊いさん» ありがとうございます！！犬井犬子のくだりの時はたまたまポアロの近くを歩いてただけなので行ってないですよ〜！ (2020年4月8日 20時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
りーぬ@天使が尊い(プロフ) - すっっっっっっっごくおもしろかったです！！！！！31話で主人公ちゃんがポアロに行ったことないって言ってるんですけど犬井犬子のくだりのときに行ってませんでしたっけ？？思違いならすみません(((^^;) (2020年4月8日 16時) (レス) id: 181f09b6df (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 立冬さん» お前wwwwありがとうございます！！！ww (2019年2月6日 17時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：立夏
| 作成日時：2018年8月8日 22時
