1話 ▽コバルトブルーの憂鬱 ページ2
『拳銃って使いにくくないですか』
人の少ない喫茶店。
穏やかで家庭的な店内で、目の前のアホはいきなりそんな物騒なことを言い出した。
…何言ってんだこいつ。
あー…そうか。シャトーの武器は機関銃だったか。
いやふざけんな。ただの公安警察が機関銃ぶん回してたまるか。
｢そうホイホイ機関銃なんか使えるわけないだろうが｣
『わかってますよぅ。拳銃も悪くないんですけど、連射しにくいじゃないですか』
｢お前今でも十分化け物だからそれでいいよ｣
『それ褒めてますか？』
｢はいはい褒めてる褒めてる｣
適当に返事をしてアイスコーヒーを口に含む。
前からえへへ、と笑う声が聞こえた。
手元は何故かそのへんの紙をちぎってミニマム折り鶴を作っている。
こいつシャトーの時はもうちょっと落ち着いてた気がするんだけどなぁ…
どうやらこっちの無駄にテンションが高い方が素だったようで、復帰してからも変わらずうるさい。
とはいえ、やっぱり潜入するにあたって過剰にバカに振舞っていた部分もあるらしく、少しくらいは落ち着いた。
『降谷さん！！見て見て見て！！
めちゃくちゃちっちゃい折り鶴できました！！！
これギネスに載るかもしれない！！』
｢…………｣
……いやそんなことねえな。気のせいだな。
載るわけないだろアホか。
呆れた目でそれを眺めながら飲むアイスコーヒーは中々うまい。
…この喫茶店、Aが連れてきたんだよな。
｢お前、よくこんな店知ってたな｣
『志保ちゃんが教えてくれたんですよー。
聞いてた通りコーヒー美味しいですね』
あぁ、志保さんね…なるほどね…
そりゃこいつが店とか知ってるわけないよな。
宮野志保。
コードネームはシェリー。
またの名前を灰原哀。
少し前にAに紹介したのだ。
組織の監視下で育ったり、境遇が少し似てるから通じる部分もあるかと思って。
思った通り、二人は驚くほど仲良くなった。
志保さんはAのことをまるで妹のように接してくれている。
…Aの方が年上だけどな。
Aも15年ぶりに出来た同性の友達にかなり嬉しそうにしている。
ちょっと妬けるくらい志保ちゃん志保ちゃん連呼してる。
まぁいいことだよな…組織にいた頃は人と接する機会はなかったみたいだし。
そう思いながらぼんやり見ていたら、Aはアイスコーヒーを飲んで急に顔を顰めた。
『うぇ…ガムシロ底に溜まってた…』
｢…あっそ｣
かき混ぜてから飲めよ…
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立夏(プロフ) - 利茄さん» ありがとうございます！ (2020年4月23日 0時) (
レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
利茄 - 面白い！ 青井と犬子は、吹きましたww もう、最高ぉーーーー！ もし、よかったら、私のも、読んで 下さい！ (まだ、完成してないけど) www (2020年4月22日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - りーぬ@天使が尊いさん» ありがとうございます！！犬井犬子のくだりの時はたまたまポアロの近くを歩いてただけなので行ってないですよ〜！ (2020年4月8日 20時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
りーぬ@天使が尊い(プロフ) - すっっっっっっっごくおもしろかったです！！！！！31話で主人公ちゃんがポアロに行ったことないって言ってるんですけど犬井犬子のくだりのときに行ってませんでしたっけ？？思違いならすみません(((^^;) (2020年4月8日 16時) (レス) id: 181f09b6df (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 立冬さん» お前wwwwありがとうございます！！！ww (2019年2月6日 17時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2018年8月8日 22時
