降谷さんが狂犬を飼い始めたらしい。２【降谷零/安室透】

シャトーの日記 １ ページ28

某月某日

おうちにかえれなくなって１年たった。
お母さんとお父さん、どうしてるかな。
今日はきかんじゅうをわたされた。
てっぽうは音が大きいからあんまりすきじゃない。



某月某日

13才になった。
本当なら中学生だよね。
みんな制服とか着てるのかな。

今日は料理を練習しなさいって言われた。
人を殺すために料理するんだって。
初めてだからあんまり美味しくなかった。



某月某日

料理くらいしかやっても許されることってないから毎日やってたら上達してきた。
色々作れるようになったよ。
食べてくれる人はいないけど、自分で食べても美味しくて元気になれる。



某月某日

もう16歳になっちゃったよ。
高校生だよね、私も学校行きたいなぁ。
今日も普通のお勉強じゃなくて訓練ばっかり。また今日も人を撃たなくちゃ。

面白いものなんてなくて、いつの間にか世界がモノクロに見えてくるようになってきちゃったよ。



某月某日

こーどねーむ？っていうのを貰った。
シャトーっていうんだって。結構可愛いよね。
もう本当の名前で呼ばれることはないみたい。



某月某日

とっても綺麗なおめめのお兄さんと出会った。
名前は安室透さん。
どうしても我慢出来なくて、初めて言いつけを破って話しかけてしまった。
次も会えるといいなぁ。



某月某日

やっぱりお兄さんはすっごく優しい人！
なんでこんな組織なんかにいるんだろう？おまわりさんとかやってそうなのになぁ。
まだ警戒されてるみたいだけど、嫌そうではないから大丈夫かな。



某月某日

お兄さんとお話するの、すごく楽しい！
誰かとこんなにお話するのはいつぶりだろう。
どうでもいいような話なのに笑って聞いてくれるの。素敵な人だよね！



某月某日

お兄さんも料理が好きなんだって！
いつかお弁当交換しようねって約束したよ！
叶うといいな！
本名は教えてあげられなかったけど、いつかお兄さんに名前を呼んでほしいなぁ。

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