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テストが終わったからといって受験生なことに変わりはない。
ポアロでケーキを頼み、みんなで教科書を広げた。
工藤にも言われたけど、定期テストならともかくセンターこけたらやばいからなぁ。
ここのところ結婚云々のせいで集中できてなかったけど、ちゃんとしないと。
クルリとペンを回してコーヒーを飲む。
と、カウンターの方を見ていた園子ちゃんが私の方へ身を乗り出して言った。
｢そういえばさ！安室さんって最近どうしてる？｣
『え』
｢あーーーーーー！！！！！！
そんなことよりホームズの話しようぜ！！！！｣
｢え、は…？なによいきなり…｣
いきなり叫んだ工藤と怪訝そうに眉を寄せる園子ちゃん。
あぁそっか、園子ちゃんと蘭ちゃんの中ではまだ私と安室透は恋人関係にあることになってるのか。
あまりにも下手な話の逸らし方をした工藤は、私が今は降谷さんの話題には触れたくないとでも思ったのだろうか。
チラリとこっちに目をやる彼に軽く笑い返した。気にしすぎだって。そんなに気を使ってくれなくても大丈夫だ。
『安室さんなら元気だよ』
｢そっか！よかった！｣
｢私も久しぶりに会いたいな〜！｣
『あはは、じゃあまた今度ポアロに連れてくるね！』
どうかなぁ、来てくれるかは微妙だけど。
公安ってあんまり元潜入先には訪れなさそうだし。
そう思いながらケーキを頬張れば、携帯がメールの受信を告げた。
開いてみれば、いま真隣にいるはずの工藤から。
表示されたメッセージは端的なものだった。
“見合いはいつ？”
あー…２人の前じゃ聞けないからわざわざこっちでってことか…
25、と日付だけを送り返す。
横目で彼の表情を確認すれば若干眉をひそめていた。
わかるわかる、わざわざクリスマスかよってね。思うよね。クリスマスに高級料亭だってさ。
するとまたしても届く彼からのメール。
“次に降谷さんに会うのは？”
えー…？うーん、降谷さん依頼引っ提げて予告なく来ること結構あるからなぁ…
でも今のところ決定してるのは…
24、ともう１度数字だけを送る。
今度こそ工藤の綺麗な顔が歪み、目が合った。
お察しの通りイブに会うのだ。見合いの前日の。
なにか言いたげな彼に小さく笑って教科書に目を戻す。
…その日にどうにかしろって言いたいんでしょ？わかってるよ。
窓の外でぴゅうっと木枯らしが鳴いた。
やっぱりコーヒーは私には少し苦い。
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羽(プロフ) - とっっても良い話でした！！最後にお話を更新されてからかなり時間が経っているのでもうログインされていないかもしれませんが、どうしても伝えたくてコメントさせていただきました…！素敵なお話を書いていただきありがとうございました！ (7月8日 22時) (
レス) @page38 id: 9862219e48 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 2周目です！！本当にいい話、、大好きです。書いてくださり、本当ありがとうございました。 (2022年2月4日 23時) (レス) id: b375adba0d (このIDを非表示/違反報告)
m - 立夏さんのお話、内容がししっかりしてて面白くて…他にも作品書いてるのかなって思ったら過去に読んだ事ある作品ばかりですごい驚きました！全部すごい好きな作品だったので…Twitterのフォロー失礼致します！ (2021年8月31日 12時) (レス) id: a52571fa0a (このIDを非表示/違反報告)
りー - 叔母様いい人や！姉さんの事好きだったんやな(´；ω；`) (2021年8月22日 22時) (レス) id: 6d65fc1765 (このIDを非表示/違反報告)
立夏(プロフ) - 推しが尊いマンさん» わ〜！ありがとうございます！後半すごく悩みながら書いていたので本当に嬉しいです！最後までお付き合い頂きありがとうございました！！ (2021年1月20日 2時) (レス) id: 4a977019e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：立夏
| 作成日時：2019年4月5日 20時
