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...
先生『じゃあ、これ図書室のカギ
帰るとき職員室来て』
「はーい」
受け取ったカギをみると
ﾞ図書室ﾞとシールが貼られてる
入学から３週間
先生に任された図書委員の仕事を終わらせるために
ゆっくりと長い廊下を進む
...
廊下の窓から見える空が薄暗くなるのが分かる
此処には私一人だけで
少し寂しい気分
校門の前に咲いてる桜の木が
歩く度に見えて、彼を思い出す
あの白い肌にふわふわした髪
くりっとした瞳
彼の口元が少しあがったのを覚えてる
...
「可愛い人だったなぁ…」
________ガラガラ
ついた図書室を開けると
図書室独特のにおい
広く、窓から差し込む夕日が
一部の本棚を照らしていた
全体的に木で覆われた此処は居心地が良い
「誰もいないのかな…？」
あたりを歩きバラバラになった本を元ある場所に戻す
これをしないと帰れないと言われ
日が沈む前にと片付ける
腕に６冊、７冊と本が増えていく
「………あー」
バサバサと崩れてく本の束
折れてないかな
破れてないかな
ひとつひとつ拾うと確かめる
「よっ…と……
…あれ？」
最後の1冊を拾い上げようとした私の手は
掴む物が無くなって宙に浮く
？『どうぞ』
「…ありがとう」
顔を上げると
そこには、本を持った彼がいた
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作者名：ひいろ | 作成日時：2016年2月28日 1時
