あなたがいれば (ページ8)

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ずっとゲームに集中していると、隣で俺の様子を窺っていたAはスｯと立ち上がった。

どこへ行くのかと思うと、

ソファにうつ伏せになって寝転んでゲーム
してる俺の上に重なって乗ってきた。

｢こーへー？？
何か怒ってるの？？｣

いつもより甘えてくるAに少し動揺するが、ここは冷静を装う。

『んー？怒っとらんよ？』

そう言ってからしばらくAは黙った。

何か考えてるんやろか。

｢今日は疲れたの？｣

『うーんまぁまぁ、』

俺はまだゲームの画面を見ている。

どうやらAは俺が仕事で疲れていると思っているらしい。

これはバレずにいけるんちゃう？ﾆﾔﾆﾔ

すると突然、

｢一緒にお風呂入ろっか、｣

『は、！？』

｢あ、やっとこっち見た(笑)｣

振り返った直後、Switchのスマブラで対戦中だった俺のキャラが負けてしまった。

うわ、最終的にこんな誘惑に負けるとは、、

起き上がったAは三角座りをして俺に聞いてきた。

｢私がこの前康平にいたずらしたから怒ってるの？｣

なぜかAはニヤニヤと嬉しそう。

『いや、別に怒ってはないけど、
まぁ少し仕返ししよっかなぁって、』

｢やっぱりね～｣

なんて自慢気に笑う。

ほんまいつからバレとったんやろ、

顔にも出さずに頑張ってたんやけど。

これが彼女の勘ってやつ？

まぁそんなことより、

『風呂、、入る？』

｢えｯ！？
あ、あれは康平を振り向かせるために言っただけだし、///｣

『え、うそやったん、？？』

｢うそっていうか、、まぁ…//｣

うわぁ、、まんまとAに釣られた訳か。

まぁでも俺はそんなこと言われて我慢できるはずもなく、

Switchを元の場所に戻し、

『行くぞ、』

俯くAの細い手を少し強引に取る。

｢え、いや着替えも持って来てないし…｣

『俺の服着ればええやろ？』

｢あ、うん///｣

顔を赤らめながら少し口角の上がってる満更でもなさそうなA。

てなわけで、｢風呂に入ろ｣って言って釣ってきたこいつをちょっと懲らしめてきます。