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俺もまたぎゅっとさらに強く抱きしめて、
「いかないよ。あなたが大好きだから。」
想いを込めて囁くと、
「顔、見たい。嘘ついてないか。」
言われて体を少し離すと伊野尾先生と目が合う。
「どう？嘘ついてないでしょ？顔に書いてるんじゃない？伊野尾先生が大好きだって。」
笑う俺に笑う伊野尾先生。
でもすぐに表情が崩れて泣きそうになって、
「………もう少し、待って？」
俺の両腕に両手をかけて、
「まだ、もう少し、自信がつくまで。」
そっと俺に体を預けてくれた。
また抱きしめると、
「中島先生に恋、してるところです。きっともっと好きになるから。」
伊野尾先生の柔らかく響く声に俺は目を閉じた。
早く俺のところにおいでって、願いながら。
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作者名：すみれ | 作成日時：2023年6月29日 2時
