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「お疲れ様です。」
声をかけて順々に他の先生方が帰っていくのを見送る。
伊野尾先生もお疲れ様でしたと見送ってる。
帰りそうな気配がない。
それだけで嬉しくて仕事が捗って今日やるべき事をさっさと終えて、よし、と、
「伊野尾先生、終わりました？」
なるべく何でもなさそうに声をかけると、
「とっくに。」
俺を見ないで机の上を片付け始める。


俺を待ってくれてた。
とっくにって4文字がこれほど魅力的な言葉だったなんて今まで知らなかった。

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作者名：すみれ | 作成日時：2023年6月29日 2時

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