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何だ何だと俺が思っていると、
「お疲れ様。これから少し遅刻は控えて?じゃないと他の先生方に悪い印象与えちゃうかもしれないから。…でも今回は草引き頑張ってましたってきちんとアピールしておくから大丈夫。じゃあ帰っていいよ。」
柔らかい声で伊野尾先生が言う。
男の子2人がそんな伊野尾先生に明らかにでれでれと、
「先生、優しい!好きです、マジで!」
「彼女と別れたら付き合ってくれますか?」
調子に乗って言ってくる。
悪い子供は黙らせないと。


俺が伊野尾先生の肩に後ろから両手をポンっと乗せて、
「だーめ。お前ら、伊野尾先生を困らせるなよ。早く帰りなさい。俺との時間が減るだろ?」
後ろから顔を近付けて、伊野尾先生の頬に自分の頬が触れそうになりながら、
「俺と、伊野尾先生と、2人でこれから大人の時間を過ごすんだから。」
ふっと笑うと、中島先生相手じゃ勝ち目ねぇわと、伊野尾先生、さよならと笑って2人が帰って行く。

これでもう伊野尾先生を口説かないだろうと、
「すみません、絡まれてたみたいなんで助けなきゃって嘘ついてしまって。」
晴れやかな気持ちになって謝ると、
「嘘なんだ。」
硬い伊野尾先生の声が聞こえてきた。

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作者名:すみれ | 作成日時:2023年6月29日 2時

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