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学校から離れたって誰か見てるかもしれないと、有岡は言わなかった。
静かに俺に手を引かれている。
遊歩道の近く、外灯が途切れて暗いけど月が出ているほの明るい場所で立ち止まった。
体ごと有岡の方を向いて、
「こんなに好きになったのは有岡が初めてだよ。有岡が好きで好きで仕方ないんだ。」
左手で髪を撫でてから、頬にちゅっとキスをした。
んっ……と目を閉じるのが可愛すぎて、もう一度キスして、
「大好きだよ。」
繋いでいた手を離して思う存分、ぎゅっと抱きしめる。
柔らかくて小さな体を。
「………好きだ。」
また想いを伝えながら。
あまりの愛おしさから抱き潰してしまうのが怖くて、名残惜しいけど有岡を腕から離すと、
「………今は、本当に先生じゃない?」
目をうるうるさせながら聞いてくるのに笑って頷く。
「………………先生、好きっ!!」
今度は有岡が告白してくれた。
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作者名:すみれ | 作成日時:2024年3月6日 2時