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10年、一緒にいたんだぞ。

まさにそれを言おうとしてた俺が言葉に詰まってから、
「………長さだけじゃない。いい奴で気が合ってめちゃくちゃ仲良いし。親友だろ?そういうの。大貴の事が大好きなんだ。」
男友達相手にここまで思えるのは大貴だけだと、きっぱりと恥ずかしげもなく言った。
回していたシャーペンを止めて、
「大好き。それを大貴くんに言った後でも、雄也は普通に今の彼女に愛してるって言えるんだよね。で、抱ける。そんな大好きなら、僕、要らない。」
知念が可愛い顔してずけずけと言い放った。

何を言ってんの?大貴と彼女は違うだろ?

「知念、あのさ……。」
言いかけて先生が講義室に入ってきてそこまでになった。


『そんな大好きなら、僕、要らない。』


知念の言葉に胸がざわざわする。
…………大貴に会いたい。

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作者名:すみれ | 作成日時:2024年2月17日 2時

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