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どこに行ったんだろう。
自転車で大貴の家まで行ったけど、大貴はいなかった。
久しぶりに会った大貴のお母さんが玄関先で、さっき出かけて行ったの、ごめんねと謝ってくれた。
相変わらず電話にでないしLINEも読まない。
あてもなく自転車で走っていたけど、少し疲れてきたなと思った頃、公園が見えた。
大貴が12の時にキスしたと教えてくれた、大貴を抱きしめた公園が。
自転車から降りて押しながら公園の中に入る。
桜は満開を迎えた後でかなり散り始めていた。
2人で座っていたベンチが遠目に見えてきて立ち止まる。
「…………。」
ゆっくり、ゆっくり歩いて自転車を静かに止めて、ベンチに座った。
「夕方の桜も好きなの?」
上を向いて、散っている桜を見上げている大貴に聞いた。
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作者名:すみれ | 作成日時:2024年2月17日 2時