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10年間、それは大貴にとってどれくらいの時間だったんだろう。


夜中、眠れずにベッドで寝返りを打って考え続ける。



大貴が俺をずっと好きだった。



なのに知らなかったとはいえ、応援するとか、俺を練習台にとか、大貴をどれだけ傷つけてたんだろう。
呑気に好きな人教えてとか。
最低だ。


バサッと布団をよけて天井を見上げて、大貴の顔を思い浮かべる。



…………それでもっと最低な事に、ドキドキしてしまうんだ。



また布団をバサッとかぶった。



大貴を抱きしめた時、愛おしかった。
俺にそういう感情を持ってたんだと分かった今、もっともっと愛おしくて。



ぎゅっと強く目を閉じる。


明日はバイトだ。
それだけを頼りに何とか眠ろう。
明日になれば、大貴に会える。

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作者名:すみれ | 作成日時:2024年2月17日 2時

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